行政書士2回目は何を買う?本試験の点数から「入門・中上級・上級・単科」を決める

この記事では、行政書士試験を一度受験した人が、2年目に講座をどう買い直すかを整理します。

再受験するとき、

「もう一度入門講座からやり直した方がいい?」

「150点くらいなら中上級?」

「160点を超えていたら上級講座?」

「あと数点なら単科講座だけでいい?」

と迷うことがあります。

行政書士試験は300点満点で、合格するには原則として、

  • 法令等科目:122点以上
  • 基礎知識科目:24点以上
  • 総合得点:180点以上

のすべてを満たす必要があります。

そのため2年目の講座選びでは、

総合点だけでなく、「どこで点を失ったか」を見ること

が重要です。

例えば同じ160点でも、

Aさん
→ 法令150点・基礎知識10点

Bさん
→ 法令120点・基礎知識40点

では、補強すべき部分が全く違います。

また、現在の行政書士講座には、

  • 入門
  • 中上級
  • 上級
  • 単科・直前対策

という複数の選択肢があります。

不合格だったからといって、

前年と同じ本科をそのまま全部買い直す必要はありません。

この記事では、本試験の点数と失点内容から、2年目にどこまで買うかを整理します。

まず行政書士試験の合格基準を確認する

行政書士試験は300点満点です。

行政書士試験研究センターが公表している合格基準は、原則として次の3つです。

法令等科目

満点の50%以上。

現在の配点では、

244点中122点以上

が必要です。

基礎知識科目

満点の40%以上。

現在の配点では、

56点中24点以上

が必要です。

総合得点

満点の60%以上。

つまり、

300点中180点以上

が必要です。

3つの条件をすべて満たさなければなりません。

したがって、

総合点だけで、

150点
160点
170点

を見るのではなく、

法令・基礎知識・総合点のどこで止まったのか

を最初に確認します。

公式資料

行政書士試験研究センター|令和8年度行政書士試験のご案内

TAC|2026年度行政書士試験の概要・合格基準

2年目は点数だけで入門・中上級・上級を決めない

例えば、

100点
→ 入門

150点
→ 中上級

170点
→ 上級

と機械的に分けることはできません。

なぜなら、1年目の学習完成度が違うからです。

例えば120点でも、

  • 民法・行政法までしか勉強できなかった
  • 商法・基礎知識はほぼ未学習
  • 過去問を1周できなかった

なら、基礎をもう一度作る必要があります。

一方120点でも、

  • 全範囲を学習済み
  • 過去問を何周もした
  • 本試験で大きく失敗した

のであれば、中上級講座で立て直せる可能性があります。

したがって、点数は、

講座を決める唯一の基準ではなく、「どこまで戻るか」を考える材料

として使います。

120点未満なら入門を買い直すことも考える

例えば総合点が、

100点
110点
120点未満

だった場合です。

この点数帯では、法令の基礎知識そのものに大きな穴が残っている可能性があります。

特に、

  • 民法がほとんど取れていない
  • 行政法も安定しない
  • 商法・会社法をほぼ捨てた
  • 基礎知識まで勉強できなかった
  • 記述式に手が回らなかった

のであれば、

入門講座から基礎を組み直す

ことを検討しやすくなります。

アガルートの2027年合格目標「入門カリキュラム」は、法律学習そのものが初めての人向けに、基礎からインプットする構成です。

再受験者でも、

1年目の学習自体が未完成だったなら、2年目も入門レベルからやり直す

意味があります。

公式資料

アガルート|2027年合格目標 入門総合講義・入門カリキュラム

ただし120点未満でも入門を新品で全部買うとは限らない

点数が低かったとしても、

前年の、

  • 基本テキスト
  • 過去問
  • 講義
  • 自分の書き込み

が残っています。

例えば、

「講座は良かったが、自分が勉強時間を確保できなかった」

のであれば、新しい入門本科へ買い替えるより、

前年教材を最初からやり直す

方がよい場合があります。

逆に、

「講義を聞いても理解できなかった」

「教材との相性が悪かった」

のであれば、入門講座自体を別校へ変更する意味があります。

つまり、

点数が低い=教材が悪い

ではありません。

1年目に、

教材が足りなかったのか
時間が足りなかったのか
勉強方法が悪かったのか

を分けてください。

120~149点なら中上級か入門再構築かを分ける

この点数帯は判断が分かれやすいところです。

例えば、

総合135点

だったとします。

一通り全科目を勉強し、

過去問も6割程度解けるなら、

中上級

が候補になります。

一方、

  • 民法が未完成
  • 行政法も基本論点を落とす
  • 過去問を十分やっていない
  • 基礎知識を捨てた

なら、まだ入門寄りです。

アガルートの中上級カリキュラムは、

  • 行政書士試験の学習経験がある
  • 過去問を6割以上解ける
  • 入門レベルの学習を一通り終えている

人を対象にしています。

したがって、

「2回目だから中上級」ではなく、「過去問を6割程度処理できるか」

が一つの判断材料になります。

公式資料

アガルート|中上級総合講義・中上級カリキュラム

150点前後なら中上級を中心に考えやすい

総合点が、

145点
150点
155点

前後まで来ている人です。

この点数帯で、

  • 全範囲学習済み
  • 過去問もある程度回している
  • 民法・行政法の基本は理解している

のであれば、

入門を最初から全部聞き直す必要性はかなり下がります。

アガルートの中上級講座では、

インプット
↓
他資格試験問題による演習
↓
択一・記述対策
↓
模試

という形で、学習経験者の知識を再整理します。

アガルート自身も、中上級者の中には、

「入門寄りの中上級者」
と
「上級寄りの中上級者」

がいると説明しています。

そのため150点前後なら、

中上級講座をベースに、弱い部分だけ厚くする

形が使いやすくなります。

公式資料

アガルート|中上級総合講義・中上級カリキュラム

160点前後になると上級講座も候補になる

160点前後まで取れている人は、上級講座も候補に入ります。

アガルートの上級カリキュラムは、

本試験で160点前後を獲得できる人

を推奨対象として明示しています。

さらに、

  • 合格まであと一歩
  • 他社・自社の中上級講座を70%以上マスター
  • 一通りの学習をやり尽くした

といった人向けです。

つまり上級は、

基礎をもう一度作る講座ではありません。

すでに基本知識を持っている人が、

  • 判例
  • 他資格問題
  • 記述
  • 細かな知識
  • 演習

を増やし、あと数点を取りに行く講座です。

総合点が160点前後で、基礎自体は完成しているなら、中上級より上級の方が合う可能性があります。

公式資料

アガルート|上級カリキュラム

160点でも基礎が不安定なら上級へ行かない

ここは注意してください。

160点だったから、

自動的に上級

ではありません。

例えば、

記述式で偶然高得点
行政法はかなり落とした
民法の過去問正答率も低い

という160点なら、基礎が安定していない可能性があります。

上級講座は、

「一通りの学習をやり尽くした人」

向けです。

そのため、

160点
+
過去問・基本論点が安定

→ 上級

160点
+
基本論点に穴が多い

→ 中上級

と分ける方がよいでしょう。

点数と学習完成度の両方を見る

ことが重要です。

170点台なら本科を買わず単科だけでもよい可能性がある

例えば、

172点
176点
178点

だった人です。

合格まで、

8点
4点
2点

です。

この段階で、

もう一度、

  • 民法
  • 行政法
  • 憲法
  • 商法
  • 基礎知識

を何百時間も全部聞き直す必要があるかは考えた方がよいでしょう。

例えば失点原因が、

記述式
→ 弱かった

なら、

記述対策だけ

基礎知識
→ 足切りぎりぎり

なら、

基礎知識・時事だけ

択一
→ 最後の数問を落とす

なら、

択一演習だけ

という組み方があります。

2026年向けアガルートには、

  • 短答過去問解説
  • 記述過去問解説
  • 逐条ローラーインプット
  • 文章理解対策
  • 他資格民法パーフェクト80
  • 総まくり択一1000肢
  • 総まくり記述80問
  • 基礎知識・時事対策
  • 模擬試験

などの単科が用意されています。

2027年向け単科は、2026年8月時点では一部が販売時期調整中です。

そのため、

あと数点なら、全部入り本科を買う前に弱点単科で埋められないか

を確認する価値があります。

公式資料

アガルート|行政書士試験対策講座・単科講座一覧

170点台でも法令122点未満なら法令を大きく補強する

総合点が180点近くても、足切りがあります。

例えば、

法令
→ 118点

基礎知識
→ 56点

総合
→ 174点

という場合です。

あと6点だけを見ると、

「直前単科だけでいい」

と思うかもしれません。

しかし法令は122点に届いていません。

この場合は、

総合点不足だけでなく法令足切りも解消する必要があります。

さらに法令118点が、

民法・行政法全体の理解不足

によるものなら、単科1本より中上級で再整理した方がよいことがあります。

「あと何点」だけでなく、

合格条件のどこを満たしていないか

を見ます。

公式資料

行政書士試験研究センター|令和8年度行政書士試験のご案内

180点以上でも不合格になる場合がある

行政書士試験は総合180点以上でも、他の基準を満たさなければ不合格です。

例えば、

総合184点

でも、

基礎知識
→ 20点

なら基礎知識の基準点24点に届きません。

また、

法令
→ 120点

基礎知識
→ 64点

のように法令122点を下回っていれば不合格です。

このタイプは、

本科を買い直す必要性がかなり低い

ケースがあります。

例えば基礎知識だけ足切りなら、

  • 基礎知識
  • 文章理解
  • 時事・統計

を重点的に補います。

法令だけ2点不足なら、

  • 行政法
  • 民法
  • 記述

など、自分の失点箇所を分析して単科・演習を追加します。

総合180点を超える力があるなら、

できている部分をもう一度全部買うより、足切り部分だけ修正する

方が合理的な場合があります。

基礎知識24点未満なら基礎知識対策を独立させる

行政書士試験では、

基礎知識が56点中24点未満

なら、法令・総合点が高くても合格できません。

したがって、

総合点160点
基礎知識20点

の人と、

総合点160点
基礎知識40点

の人では、2年目の優先順位が変わります。

前者なら、

  • 文章理解
  • 行政書士法等
  • 情報通信・個人情報保護
  • 一般知識
  • 時事

の対策を増やす必要があります。

アガルートでは、

文章理解対策講座
基礎知識・時事オールインワン講座
時事・統計対策講座

などの単科が用意されています。

基礎知識だけが明確な失点源なら、

本科を買い直さず基礎知識単科を追加する

選択肢があります。

公式資料

アガルート|行政書士試験対策講座・単科講座一覧

記述だけ弱いなら記述80問などを追加する

例えば、

択一
→ 十分得点

基礎知識
→ 24点以上

記述式
→ ほぼ取れなかった

という場合です。

この状態なら、

「不合格だったから中上級本科」

より、

記述だけ強化

する方法があります。

アガルートの2026年向け「総まくり記述80問攻略講座」は、本試験で出題可能性の高い記述予想問題80問を扱います。

また直前対策パックでは、

  • 総まくり択一1000肢
  • 総まくり記述80問
  • 模擬試験

をまとめています。

基本教材が完成している人なら、

前年教材
+
記述演習
+
模試

という構成も可能です。

公式資料

アガルート|2026年合格目標 直前対策パック

択一の最後の数問が取れないなら演習を増やす

例えば、

法令択一
→ 基本問題は取れる

しかし、

  • 判例問題
  • 応用問題
  • 細かい条文
  • 他資格レベルの問題

で落としている場合です。

このタイプは、

入門講義を聞き直す
より
演習量を増やす

方が合うことがあります。

アガルート上級カリキュラムも、

  • 図表まとめ
  • 判例
  • 他資格問題
  • 記述80問
  • 模試

などを中心にしています。

つまり上級は、

基礎の再説明ではなく、合格まであと数点を取るための問題対応力を高める

位置づけです。

公式資料

アガルート|上級カリキュラム

150点でも記述0点なら点数以上に伸びしろがある

例えば、

択一+基礎知識
→ 150点

記述
→ ほぼ0点

だった場合です。

総合点だけを見ると、

「あと30点だから中上級を全部やり直す」

と思うかもしれません。

しかし、記述式で点を取れていないなら、

記述の改善だけで総合点が大きく上がる可能性

があります。

逆に、

記述式
→ 十分取れた

択一
→ 大きく不足

なら、中上級で法令知識を立て直す方が重要です。

行政書士の2年目は、

総合点だけでは講座を選べない

理由がここにあります。

160点と170点でも買うものが逆になることがある

例えば、

Aさん 160点

法令
→ 130点

基礎知識
→ 30点

記述
→ ほぼ取れず

なら、弱点は比較的明確です。

記述対策を増やせばよい可能性があります。

Bさん 170点

法令
→ 120点

基礎知識
→ 50点

なら、総合点は高くても法令が基準点未満です。

民法・行政法を中心に立て直す必要があります。

つまり、

170点の人の方が中上級講座が必要で、160点の人は単科だけでよい

こともあります。

点数帯はあくまで入口です。

点数別の目安を整理すると

2年目の講座選びを大まかに整理すると、次のようになります。

前年の状態まず検討
120点未満・学習未完成入門再受講
120~149点・全範囲学習済み中上級
120~149点・学習未完成入門寄り
150点前後中上級
160点前後・基礎安定上級
160点前後・基礎に穴中上級
170点台・弱点が限定上級または単科
180点以上・足切り不合格足切り分野の単科中心

これは試験実施機関や予備校が定めた公式区分ではありません。

行政書士試験の合格基準と、現行講座の対象者をもとにした講座選びの目安

です。

特にアガルートが上級カリキュラムの対象として「本試験160点前後」を明示しているため、160点付近は中上級と上級を分ける一つの参考になります。

公式資料

アガルート|上級カリキュラム

点数より優先して確認したい5項目

1.法令122点を超えたか

超えていないなら、民法・行政法などの補強が必要です。

2.基礎知識24点を超えたか

足切りなら独立して補います。

3.記述式でどれくらい取れたか

記述が明確な弱点なら単科化しやすくなります。

4.過去問をどれくらい解けるか

過去問6割以上なら中上級の対象に入りやすくなります。

5.前年教材を使い切ったか

使えていないなら、新しい講座を買う前に原因を確認します。

この5つを見た後で、

入門
中上級
上級
単科

を選びます。

2年目はこの順番で買うものを決める

STEP1 本試験の得点表を見る

総合点だけでなく、法令・基礎知識を確認します。

STEP2 択一・記述の失点を確認する

どこで点を落としたか分けます。

STEP3 前年の学習完成度を見る

全範囲を勉強できたか確認します。

STEP4 入門へ戻る必要があるか判断する

基礎未完成なら入門。

STEP5 中上級か上級か判断する

基礎完成・過去問6割以上
→ 中上級

160点前後・学習をやり尽くしている
→ 上級

が一つの目安です。

STEP6 弱点が限定されていれば単科を検討する

記述
基礎知識
文章理解
択一演習

だけを追加します。

つまり、

「2回目だから中上級」ではなく、本試験の点数と失点原因から必要な範囲まで下げて選ぶ

ことが重要です。

160点を取ったから上級、170点だから単科ではない

最終的に一番避けたいのが、

150点
→ 中上級

160点
→ 上級

170点
→ 単科

という機械的な選び方です。

点数は同じでも、

  • 法令足切り
  • 基礎知識足切り
  • 記述0点
  • 民法だけ弱い
  • 行政法だけ弱い

など失点内容が違います。

そのため、

点数帯で候補を絞る
↓
失点内容で最終決定する

という二段階で考えてください。

行政書士2年目は「何を買うか」より「何を買わなくていいか」を決める

2回目の行政書士試験では、

「去年落ちたから、今年はもっと高い講座を買おう」

と考えやすくなります。

しかし、

去年すでにできていた部分

まで買い直す必要はありません。

例えば、

基本テキスト
→ 十分

行政法
→ 得点できる

基礎知識
→ 安定

記述だけ弱い

なら、

記述だけ追加

します。

反対に、

150点取ったが全科目が中途半端

なら、中上級で全体を整理します。

2年目は、

本試験の成績表を使って「不要な講座」を削る

ことが、講座選びの大きなポイントです。

出典

この記事は、2026年8月時点の試験情報・各講座公式情報をもとに作成しています。

行政書士試験研究センター「令和8年度行政書士試験のご案内」、TAC「2026年度行政書士試験の概要・合格基準」、アガルート「行政書士試験対策講座」、アガルート「2027年合格目標 入門総合講義/入門カリキュラム」、アガルート「中上級総合講義/中上級カリキュラム」、アガルート「上級カリキュラム」、アガルート「2026年合格目標 直前対策パック」