予備試験2年目は何を買い直す?短答・論文・添削に分けて講座を組み直す

司法試験予備試験を1年勉強したものの、合格できなかった。

2年目に入ると、

「また入門講座から全部買い直すのか」

「短答だけ新しくすればいいのか」

「論文答練と添削だけ足せばいいのか」

という問題が出てきます。

結論からいうと、2年目は前年と同じ大型カリキュラムをそのまま買い直す必要があるとは限りません。

前年の教材を使える部分と、2年目に新しくしたい部分を、

短答。

論文。

添削・答練。

に分けて考えます。

特に重要なのは、前年どこまで到達したかです。

短答で不合格だった人と、短答を突破して論文まで受験した人では、2年目に追加したい講座がかなり違います。

予備試験2年目でも短答対策は必要

最初に注意したいのが短答式です。

不動産鑑定士試験のように、一度短答式へ合格すれば翌年の短答が免除される試験ではありません。

予備試験は、その年の短答式試験を突破して、その年の論文式試験へ進みます。

法務省が公表している令和8年予備試験でも、短答式は7月19日、短答合格発表は8月6日、その後に論文式が9月12日・13日という日程です。

前年に論文式まで進んだ人でも、翌年は再び短答式を受験します。

そのため、

「前年短答に受かったから、2年目は論文だけ」

とはできません。

ただし、短答講義を最初から全部受け直す必要があるかは別です。

まず前年の結果を3つに分ける

2年目の講座は、前年の到達点から考えると整理しやすくなります。

前年の状態2年目に優先したいもの
短答で不合格短答知識の補強+過去問・答練
短答合格・論文不合格短答維持+論文答練・添削
論文までかなり書けた短答維持+論文過去問・初見答練・添削

2年目だから全員同じ講座を買うのではありません。

前年に足りなかった工程だけ追加します。

短答で不合格なら、まず短答の原因を分ける

前年に短答で落ちた場合でも、入門講座からやり直すとは限りません。

まず、

基本知識そのものが不足していた。

知識はあるが過去問演習が少なかった。

特定科目だけ大きく弱かった。

時間配分や問題処理に問題があった。

のどれかを確認します。

基本知識が不足している

憲法・民法・刑法などの基本事項だけでなく、行政法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法まで全体的に曖昧なら、インプットへ戻る必要があります。

この場合は、学習経験者向けのインプット講座や知識再整理型の講座が候補になります。

過去問演習が不足している

テキストを読めば分かるのに、短答問題になると間違えるのであれば、再び長時間の基礎講義を聞くより、過去問・短答答練へ時間を移したほうがよい場合があります。

伊藤塾でも2027年向け予備試験対策として短答答練が予定されており、短答対策だけを追加できる構成があります。

一部科目だけ弱い

全科目を一律にやり直すのではなく、正答率の低かった科目を重点的に戻します。

短答で落ちたからといって、前年にある程度仕上がった科目まで初学者向け講義からやり直す必要はありません。

短答に受かった人は「短答を維持する」に変える

前年に短答式を突破できた人なら、2年目の短答対策は初年度とは意味が変わります。

初年度は、

短答に合格できる知識を作る。

2年目は、

その知識を落とさず、今年も短答を突破する。

という役割です。

この場合、

前年テキスト。

前年の短答過去問。

自分の間違いノート。

は引き続き使えます。

そのうえで、

最新年度の本試験問題。

今年度の短答答練。

直近判例や法改正。

模試。

を追加する方法があります。

すでに短答を一度突破できているなら、短答本科を丸ごと買い直すより、現在年度のアウトプットだけ新しくする選択肢があります。

論文まで進んだ人は、2年目の中心を論文へ移す

前年に短答を突破して論文式まで受験できたなら、2年目に最も見直したいのは論文です。

法務省によると、予備試験論文式では、

法律基本7科目。

選択科目1科目。

法律実務基礎科目。

が出題されます。

ここまで受験した人なら、すでに入門レベルの法律知識は一通り学んでいるはずです。

問題は、

論点を知らなかったのか。

論点は分かったが答案にできなかったのか。

時間内に書けなかったのか。

実務基礎や選択科目が弱かったのか。

です。

これを分けて2年目の講座を決めます。

論文知識が足りないなら、インプットを一部戻す

論文問題を見ても、

何を書けばいいか分からない。

そもそも論点が浮かばない。

規範や条文知識が出てこない。

という科目が多いなら、答練を増やすだけでは解決しにくくなります。

その場合は、学習経験者向けの知識再整理講座や重要問題演習まで戻ります。

アガルートの2027・2028年向け予備試験アウトプットカリキュラムも、対象を「基本的知識と基本的な論文答案の書き方を習得している人」としています。

逆にいえば、その前提に達していないなら、いきなり大量答練へ進むより、知識の穴を先に埋める必要があります。

論点は分かるなら答練の比率を上げる

2年目で最も講座を変えやすいのがここです。

問題を読めば論点は分かる。

模範答案を読めば内容も理解できる。

しかし、自分で書くと点にならない。

この状態なら、基礎講義をもう一周するより、

論文過去問。

初見答練。

添削。

へ比重を移します。

アガルートの2027・2028年向け予備試験アウトプットカリキュラムは、重要問題演習、予備試験論文過去問、論文答練、法律実務基礎科目答練を組み合わせた学習経験者向け構成です。

伊藤塾の2027年向け予備試験CBT答練パックも、過去問対策から始め、オリジナル論文答練へ進む構成になっています。

2年目は「もう一度理解する」から「書いて点を取る」へ移す時期と考えられます。

添削は別に考える

論文講座を買うかどうかと、添削が必要かどうかは別です。

自分で答案を書いて、

模範答案と比較する。

論点漏れを見つける。

文章を修正する。

ところまでできる人なら、すべての答案に添削を付ける必要はありません。

一方、

自分では書けたつもりなのに点が低い。

どこまで書けば合格水準なのか分からない。

毎回同じ指摘を受ける。

という状態なら、第三者による添削を入れる意味があります。

アガルートの予備試験アウトプットカリキュラムでは、重要問題習得講座や論文答練などにオンライン添削が用意されています。

伊藤塾の2027年向けCBT答練パックにも、論文過去問63問やオリジナル答練について添削が組み込まれています。

つまり2年目は、

講義が必要なのか。

問題だけ必要なのか。

添削まで必要なのか。

を別々に判断できます。

前年の答案を一度見直してから講座を買う

2年目の講座を買う前に、前年の論文答案を見直します。

特に確認したいのは、

論点を書けなかった問題。

論点は書いたが低評価だった問題。

時間切れになった科目。

答案量が極端に少なかった科目。

法律実務基礎科目。

選択科目。

です。

たとえば、

民法・刑法は書ける。

行政法だけ弱い。

実務基礎が全く仕上がっていない。

という状態なら、法律基本7科目すべてを含む大型本科を再契約する必要があるかは疑問です。

弱点講座+答練+添削という組み方を検討できます。

短答・論文・添削を3つに分けて買う

2年目は、講座を一つの商品として考えないほうが分かりやすくなります。

短答

前年教材を使えるなら維持。

追加するなら、

最新年度問題。

今年度答練。

模試。

法改正・判例対策。

を中心にします。

論文

知識不足なら重要問題・インプット。

答案不足なら過去問・答練。

初見対応が弱いならオリジナル答練。

というように不足部分を追加します。

添削

自分で修正できない答案だけ外から確認してもらいます。

この3つを別々に組むと、

前年と同じフルカリキュラムをもう一度契約する

以外の方法が見えてきます。

アガルートではアウトプット中心の再受験向け構成がある

2027・2028年向けアガルートの予備試験アウトプットカリキュラムは、初学者向けの総合入門講義を全部やり直す構成ではありません。

基本知識と基本的な答案作成を身につけた人を対象に、

重要問題習得講座。

予備試験論文過去問解析。

過去問答練。

予備試験・法科大学院入試答練。

法律実務基礎科目答練。

などを組み合わせています。

2年目で、

「知識は一通りあるので、論文演習を増やしたい」

という人には、初年度用の全部入りカリキュラムとの差を比較しやすい構成です。

伊藤塾では答練だけを厚くする方法がある

伊藤塾の2027年向け予備試験CBT答練パックでは、

予備試験論文過去問。

論文過去問答練。

オリジナル論文答練。

短答答練。

直前対策。

を組み合わせています。

また、「CBTコンプリート答練パック」は、基礎知識のインプットや過去問対策が終わっている人を前提に、未知の問題で答案を書く訓練へ寄せた商品として案内されています。

つまり2年目でも、

過去問からやり直したい人。

過去問は終わっていて初見答練だけ増やしたい人。

でさらに分けられます。

2026年以降はCBTで書く練習も考える

伊藤塾の2027年向け予備試験答練は、論文演習をCBT対応として案内しています。

アガルートも2027・2028年向けカリキュラムでCBT対応を打ち出しています。

そのため2年目に論文答練を買い直す場合は、

問題内容。

添削回数。

だけでなく、

本試験を意識したPC上での答案作成練習ができるか

も確認したいところです。

前年に紙中心で勉強していた人は、2年目の新規購入部分をCBT対応の答練へ寄せる理由があります。

2年目でも全部入りを買い直したほうがいい人

部分購入が常に正解ではありません。

次のような状態なら、全体型講座へ戻る方法もあります。

前年の基礎講義をほとんど消化できなかった。

短答・論文とも全科目で知識が抜けている。

論文答案の基本的な書き方から分からない。

独学で弱点を整理できない。

学習計画そのものが崩れていた。

この場合、

「2年目だから答練だけ」

と無理に削ると、基礎不足を抱えたまま演習量だけ増える可能性があります。

教材を持っているかではなく、

その教材を使って問題を解ける状態なのか

で判断します。

2年目の組み直し例

短答で不合格した

前年テキスト
+
短答過去問
+
今年度短答答練
+
模試

を中心にします。

論文基礎も進んでいるなら、完全に止めずに維持します。

短答合格・論文で大きく不足した

短答は前年教材で維持。

論文は重要問題・過去問へ戻る。

答案を書き、必要な部分だけ添削を受けます。

論文であと一歩だった

短答は過去問・答練で維持。

論文は過去問の再検討と初見答練を中心にします。

基礎講義の全面買い直しは優先度が下がります。

特定科目だけ弱かった

その科目だけインプットへ戻り、他科目は答練で維持します。

全科目同じ量を買い直さない方法です。

2年目は「何を買うか」より「何を買わないか」も決める

予備試験の講座は、一つひとつが大きいため、

不安だから基礎講義。

短答講座。

論文講座。

答練。

添削。

模試。

と追加していくと、初年度以上の教材量になることがあります。

しかし2年目には前年教材があります。

新しくするものを決めると同時に、

前年テキストを使う。

前年過去問を使う。

できている科目の講義は買い直さない。

という部分も決めます。

これで2年目の講座をかなり絞れます。

結論|2年目は短答・論文・添削を別々に判定する

予備試験2年目だからといって、初年度と同じ全部入り講座をそのまま買い直す必要はありません。

まず前年を振り返ります。

短答で落ちたのか。

短答は突破したのか。

論文で知識が足りなかったのか。

書く練習が足りなかったのか。

自分では答案の問題点を判断できないのか。

そのうえで、

短答は維持か再構築。

論文はインプットか答練。

添削は必要な答案だけ。

というように分けます。

2年目は教材をゼロから揃える年ではなく、前年の教材を土台にして、合格まで足りなかった工程だけ新しくする年と考えると講座を選びやすくなります。

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申込み前に前年の結果を3つに分ける

新しい講座の比較を始める前に、

短答で不足したもの。

論文で不足したもの。

添削で外から確認してもらいたいもの。

をそれぞれ書き出してみてください。

その状態で再受験者向け講座、答練、添削を比較すると、前年と同じ講座を機械的に買い直すより必要な部分を選びやすくなります。

出典

法務省|令和8年司法試験予備試験に関するQ&A、法務省|令和8年司法試験予備試験の実施について、アガルートアカデミー|2027・2028年合格目標 予備試験アウトプットカリキュラム、アガルートアカデミー|2027・2028年合格目標 予備試験最短合格カリキュラム、伊藤塾|2027年合格目標 予備試験CBT答練パック、伊藤塾|予備試験 対策講座案内

この記事は、2026年8月時点の法務省・各資格スクールの公開情報をもとに作成しています。