予備試験対策で、
短答は市販教材や過去問を使って独学する。
論文だけ予備校を使う。
という組み方があります。
すべてを予備校に任せるより費用を抑えやすく、短答で使う教材も自分で絞れます。
一方で、
短答は本当に独学で足りるのか。
論文は講義まで買う必要があるのか。
答練と添削だけでよいのか。
という判断が必要になります。
結論からいうと、短答独学+論文講座は、
短答では過去問を自力で回せる。
法律基本科目の基礎知識はある。
論文では答案作成や添削に外部の力を借りたい。
という人に組みやすい方法です。
実際、2027年向け伊藤塾の予備試験CBT答練パックでも、「短答対策は自分でできるので、最後の仕上げだけで十分」という人を対象例として挙げています。
つまり、短答まで予備校へ任せなくても、
短答=自分で知識と過去問を管理する。
論文=予備校で過去問、答練、添削を使う。
という役割分担ができます。
短答独学+論文講座は「全部独学」とは違う
短答を独学するといっても、予備試験全体を独学するわけではありません。
役割を分けます。
| 対策 | 自分で行う部分 | 予備校を使う部分 |
|---|---|---|
| 短答の基礎知識 | 基本書・テキスト | 必要なら弱点講義 |
| 短答過去問 | 自分で繰り返す | 必要なら答練・模試 |
| 論文の基礎知識 | 手持ち教材でも可 | 不足すれば論文講義 |
| 論文過去問 | 自分でも解く | 解説・答案添削 |
| 初見論文 | 作問しにくい | 予備校答練 |
| 答案評価 | 自己評価には限界がある | 添削・成績表 |
独学しやすいところは自分で行い、
自分では用意しにくい問題。
第三者による答案評価。
CBT形式の論文演習。
を予備校へ任せる考え方です。
短答はまず過去問を軸にする
短答を独学するなら、教材を増やしすぎないことが重要です。
中心になるのは、
基本テキスト。
短答過去問。
直近年度の本試験問題。
です。
一度基礎講義を受けている人なら、前年テキストをそのまま使う方法もあります。
新しく必要なのは、
法改正。
新しい判例。
最新年度の問題。
現在年度の模試や答練。
など、年度によって変わる部分です。
短答独学だからといって、毎年基本書をすべて買い替える必要はありません。
短答で安定して合格水準を取れるか確認する
短答を独学へ切り替えてよいかは、教材の種類ではなく得点で判断します。
前年の短答式を突破している。
短答過去問の正答率が安定している。
苦手科目を自分で把握している。
間違えた問題を自分で復習できる。
この状態なら、短答本科を買わずに維持できる可能性があります。
逆に、
過去問を解いても理由が分からない。
全科目で知識が抜けている。
毎回同じ論点を間違える。
という状態なら、「短答独学」にこだわる必要はありません。
弱点講義や短答対策講座だけ使う方法があります。
予備試験は翌年も短答を受ける
前年に短答式へ合格した人も注意が必要です。
予備試験には試験科目の一部免除制度がありません。
法務省は、前年に論文式試験まで合格していた場合であっても筆記試験免除はなく、翌年は短答式試験から受験すると案内しています。
そのため、
短答を独学にする
ことはできますが、
短答対策そのものをやめる
ことはできません。
論文へ学習時間を寄せながら、短答は合格水準を維持する必要があります。
論文はどこから予備校へ任せるかを決める
論文だけ予備校を使う場合でも、講義からすべて購入する必要はありません。
まず現在地を3つに分けます。
問題を読んでも論点が浮かばない
この場合は、論文用のインプットが必要です。
論文講義や重要問題演習を使います。
短答では選択肢を見れば判断できても、論文では自分で規範や論点を出せないことがあります。
この段階なら、
短答=独学。
論文=講義+問題演習。
という分担になります。
論点は分かるが答案を書けない
この場合は論文過去問や答練へ進みます。
講義を増やすより、
時間を測って答案を書く。
答案構成をする。
最後まで入力する。
という練習を増やします。
答案は書けるが評価が伸びない
この段階なら添削の比重を上げます。
自分では気づきにくい、
当てはめの薄さ。
事実の拾い漏れ。
論点の優先順位。
答案全体のバランス。
などを確認します。
伊藤塾なら「短答は自分、論文は予備校」という組み方がしやすい
2027年向け伊藤塾の予備試験CBT答練パックは、今回の使い方に近い商品です。
伊藤塾自身が対象者として、
短答対策は自分でできる。
しかし論文には不安がある。
という人を挙げています。
内容は、
論文過去問マスター。
CBT論文過去問答練。
CBTコンプリート論文答練。
短答答練。
直近判例チェックテスト。
全国公開短答模試。
という構成です。
つまり論文対策を厚くしながら、短答は直前のアウトプットだけ予備校を使う形にもできます。
「短答独学」といっても、模試まで完全に自力で済ませる必要はありません。
普段は独学。
最後の確認だけ予備校。
という分担もできます。
過去問だけ予備校を使う方法もある
論文の初見答練まで必要ない場合は、さらに範囲を狭められます。
伊藤塾には2027年向け「予備試験 CBT過去問答練パック」があります。
論文過去問を中心にして、短答答練や全国公開短答模試も含む構成です。
論文について、
まだ予備試験過去問を十分書いていない。
答案構成だけで済ませてきた。
模範答案を読む勉強が中心だった。
という人なら、まずこちらから使う方法があります。
過去問を実際に書けるようになってから、初見答練へ進めます。
過去問まで自分でできるなら初見答練だけ予備校へ任せる
さらに進んで、
過去問分析は自分でできる。
過去問も実際に書いている。
という人なら、予備校の役割をもっと小さくできます。
自分では作れない初見問題だけ答練で使います。
伊藤塾では、基礎知識のインプットと過去問対策を終えた人向けに、未知の問題で答案を書くことへ特化した「CBTコンプリート答練パック」も用意されています。
この段階なら、
短答=独学。
論文過去問=独学。
初見答練+添削=予備校。
という分担まで可能です。
アガルートなら論文アウトプットをまとめて任せられる
アガルートの2027・2028年向け「予備試験アウトプットカリキュラム」は、基本的な法律知識と基本的な論文答案の書き方をすでに身につけている人向けです。
内容には、
重要問題習得講座。
予備試験論文過去問解析講座。
旧司法試験論文過去問セレクト答練。
予備試験論文過去問セレクト答練。
予備試験・法科大学院入試答練。
法律実務基礎科目答練。
が含まれます。
添削も用意されています。
そのため、
短答は自分で管理する。
論文アウトプットは一式予備校へ任せる。
という分担に向きます。
論文講義まで必要なら重要問題演習を残す
短答独学ができる人でも、論文答案までできるとは限りません。
アガルートのアウトプットカリキュラムでも、最初に約450問の重要問題演習を置いています。
これは、
基礎知識。
論点抽出。
答案構成。
をつなぐ工程です。
論文問題を見て何を書けばいいか分からないなら、
短答教材だけで知識を増やす
より、
論文用の重要問題を使う
ほうが目的に合います。
短答と論文で教材の役割を分けます。
添削だけ予備校を使うところまで絞ることもできる
論文過去問も問題集も持っている。
答案も自分で書ける。
不足しているのは評価だけ。
という場合は、添削付きの商品を中心に比較します。
たとえば、
アガルートの重要問題習得講座+添削オプション。
伊藤塾の論文過去問答練。
論文答練パック。
などです。
この段階なら、論文講義自体を新しく買う必要性も下がります。
予備校へ任せるのは、
問題。
採点。
添削。
だけになります。
CBT対策は論文だけ予備校を使う理由になりやすい
2026年の予備試験から、論文式試験にはCBT方式が導入されています。
法務省も、令和8年予備試験では論文式試験のみCBT方式とし、試験会場のパソコンで答案を入力する方式を採用しています。
問題文も論文式では紙では配付されません。
そのため、短答は紙の過去問中心で独学できても、論文は実際のCBTに近い環境で演習する意味があります。
伊藤塾は2027年向け論文答練をCBT対応としています。
論文だけ予備校へ任せるなら、
問題の質。
添削。
だけでなく、
PCで答案を書く環境
も予備校を使う理由になります。
短答独学+論文講座の組み方は4段階ある
1.論文講義まで必要
短答
→基本テキスト+過去問を独学
論文
→重要問題・論文講義+過去問+添削
論文知識がまだ不足している人向けです。
2.過去問答練から必要
短答
→独学+模試
論文
→過去問答練+添削
基本知識はあるが、実際の答案経験が少ない人向けです。
3.初見答練だけ必要
短答
→完全に自分で管理
論文過去問
→自分で学習
予備校
→初見答練+添削+模試
かなり学習が進んだ人向けです。
4.添削だけ増やしたい
短答
→独学
論文教材
→手持ち教材
予備校
→添削付き演習のみ
答案の評価だけ外から欲しい人向けです。
短答独学に向かない人もいる
この組み方は費用を減らせますが、全員に向くわけではありません。
短答で毎年合格点から大きく離れている。
苦手科目を自分で分析できない。
過去問の解説を読んでも理解できない。
学習計画を自分で管理できない。
という人は、短答まで予備校を使ったほうが進めやすい場合があります。
「独学のほうが安い」だけで決めると、短答突破に時間がかかる可能性があります。
論文だけ予備校にするなら選択科目も忘れない
予備試験論文式には、法律基本7科目だけでなく、
選択科目1科目。
法律実務基礎科目。
があります。
法務省も、論文式では法律基本7科目、選択科目、法律実務基礎科目を試験科目としています。
論文講座を選ぶときは、
法律基本7科目だけで終わらないか。
実務基礎が入っているか。
選択科目は別売りなのか。
を確認します。
実際、伊藤塾の2027年向けCBT答練パックでは、選択科目対策はパックに含まれず、別途販売予定とされています。
「論文対策一式」と思って申し込んだら選択科目が入っていなかった、ということがないように確認します。
結論|短答は教材、論文は問題と評価を予備校に任せる
予備試験を短答独学・論文だけ講座で進めるなら、役割分担を先に決めます。
短答は、
基本テキスト。
過去問。
最新年度問題。
を自分で回す。
必要なら直前答練や模試だけ予備校を使う。
論文は、
知識不足なら重要問題・論文講義。
答案経験不足なら過去問答練。
過去問が終わっているなら初見答練。
自分で評価できないなら添削。
という順番で予備校へ任せます。
2027年向け伊藤塾には、短答対策を自分で行える人も対象にしたCBT答練パックがあります。
アガルートにも、基本知識と答案の書き方を学習済みの人向けに、論文演習・答練・添削へ重点を置いたアウトプットカリキュラムがあります。
全部を独学するか、全部予備校へ任せるかの二択ではありません。
自分でできる短答や過去問は自分で管理し、
初見問題。
CBT演習。
答案添削。
のように自分だけでは用意しにくい部分へ受講料を使う方法があります。
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まず短答1年分と論文1問を自力で解いてみる
講座を申し込む前に、短答過去問1年分と論文過去問1問を自力で解いてみてください。
短答は合格水準まで取れる。
しかし論文は答案にできない。
という状態なら、短答まで予備校へ任せる必要性は低くなります。
逆に短答から大きく崩れるなら、短答独学という前提自体を見直します。
自分でできる工程と、予備校へ任せたい工程を分けてから講座を選ぶと、必要以上に大きなカリキュラムを契約せずに済みます。
出典
法務省|令和8年司法試験予備試験に関するQ&A、法務省|司法試験及び司法試験予備試験のデジタル化について、伊藤塾|2027年合格目標 予備試験 CBT答練パック、伊藤塾|2027年合格目標 予備試験 CBT過去問答練パック、アガルートアカデミー|2027・2028年合格目標 予備試験アウトプットカリキュラム
この記事は、2026年8月時点の法務省・各資格スクールの公開情報をもとに作成しています。
