不動産鑑定士の答練だけ他校を使うなら?メイン講座+他校答練の組み方

不動産鑑定士の論文対策では、

「講義は今の予備校で続けたい。でも答練だけ別の予備校も使いたい」

という組み方があります。

メイン講座を丸ごと乗り換えるのではなく、

講義・テキストはA校。

答練だけB校。

模試はさらに別で受ける。

という方法です。

結論からいうと、メイン講座のインプットに不満がなく、追加したいのが初見問題や答案作成の機会なら、答練だけ他校を使う方法は候補になります。

ただし、他校の答練を増やせば増やすほど有利になるわけではありません。

見るべきなのは、

今の講座で何が足りないのか。

他校答練でその不足を埋められるのか。

追加した問題を復習し切れるのか。

です。

他校答練を足す意味があるのは「問題を変えたい」とき

同じ予備校で講義から答練まで受けるメリットはあります。

講義で扱った内容と答練が連動しやすく、復習する教材も統一できます。

それでも他校答練を追加する意味があるのは、別の作問や切り口に触れたい場合です。

たとえば、

メイン講座の答練を何度も解いて問題を覚えている。

前年も同じ学校を利用していた。

模範答案や答案構成が一つの学校の考え方に偏っている。

初見問題でどこまで書けるか確認したい。

という場合です。

特に再受験者は、一度解いた問題をもう一度解くと、理解して解けたのか、問題を覚えていたのか分かりにくくなります。

そこで新しい問題を外から入れる方法があります。

メイン講座はそのまま、TACのアクセスコースだけ使う方法がある

2027年向けTACには、論文式のアウトプット対策として「アクセスコース」が用意されています。

TACはアクセスコースを、基本事項を復習しながらアウトプット力を強化し、知識を答案へ反映する力を養う問題演習型の講座としています。

さらに、アクセス本科生では、

アクセスα。

アクセスβ。

総まとめ講義。

全国公開模試。

を組み合わせています。

アクセス本科生は全74回と大きなコースですが、TACの講座一覧では、別途「アクセスコース」として全4~60回のオプション・パック・セットも掲載されています。

そのため、

メイン講座は別校。

TACでは必要なアクセス答練だけ追加。

という選択肢を検討できます。

ただし、申し込み時には、受けたい科目・答練だけ単価商品として選択できるか、その年度の商品構成を確認します。

他校答練を足すなら「全部」ではなく科目を絞ってもいい

論文4科目すべてを他校で追加する必要はありません。

たとえば、

鑑定理論はメイン講座の答練で十分。

民法だけ初見問題を増やしたい。

経済学だけ答案が安定しない。

という状態なら、弱い科目だけ別の答練を追加する方法があります。

他校答練を使う目的は、講座数を増やすことではありません。

今の講座で不足している答案作成経験を追加することです。

そのため、

4科目全部追加する。

複数校の答練を全部受ける。

という形にする必要はありません。

LECは「論文徹底強化コース」という選択肢もある

LECの2027年向け不動産鑑定士講座には、学習経験者向けとして「論文徹底強化コース」があります。

LECはこのコースを、過去問ベースの答練をペースメーカーとして答案作成力を磨くコースとしています。

これは完全な「答練だけ単科」とは違い、学習経験者向けのまとまったコースです。

そのため、

他校の答練を数回だけ追加したい

という人には大きすぎる可能性があります。

一方で、

メイン講座のインプットは残しながら、アウトプット部分を別校でまとまって確保したい

という人なら比較対象になります。

他校を使うときは、

単発答練を足したいのか。

アウトプット全体を別校へ任せたいのか。

を先に分けます。

アガルート受講生が他校答練を足す組み方も考えられる

アガルートの2027年向け論文式試験対策カリキュラムでは、論文式問題演習とオンライン添削が用意されています。

添削ありカリキュラムでは、添削は全5回です。

アガルート自身は、大量の答練を繰り返すより、論証集や典型論点を効率よく回す学習設計を打ち出しています。

このため、

アガルートの講義・論証集は使いやすい。

でも本番前にもう少し初見答案を書きたい。

という人なら、

アガルートをメイン
+
TACなどの答練

という組み方は考えられます。

逆に、アガルートの問題演習や5回の添削をまだ消化できていない状態で他校答練まで増やすと、未消化教材が増える可能性があります。

まずメイン講座のアウトプットを使い切れるかを確認します。

他校答練を足したほうがいい人

次のような状態なら、追加を検討しやすくなります。

  • メイン講座の講義やテキストには満足している
  • メイン講座の問題演習はほぼ消化している
  • 同じ問題を繰り返し、問題自体を覚えてきた
  • 初見問題で答案を作る機会を増やしたい
  • 特定科目だけ答案が安定しない
  • 他校の採点や答案例も見てみたい

この場合、講義を含む新しい本科へ乗り換えるより、答練だけ追加するほうが目的に合います。

他校答練を足さないほうがいい人

一方、次の状態なら追加前にメイン講座を消化したほうがよいでしょう。

  • 講義がまだ大量に残っている
  • メイン講座の答練を提出していない
  • 添削された答案を復習していない
  • 基本論点が分からず答案を書けない
  • 教材を増やすほど安心してしまう
  • 答練を受けても解説を読むだけで終わっている

この状態で他校答練を追加すると、

メイン講座の答練。

他校答練。

過去問。

模試。

が同時に残ります。

答案を書く回数は増えても、同じ弱点を直す時間がなくなることがあります。

「答練を増やす」と「答案力が上がる」は同じではない

TACの2027年向けアクセス本科生は全74回です。

また、TACは自校の本科生について、講義・答案練習・公開模試などをパッケージ化したボリュームのため、他校の講座生との掛け持ちは困難と説明しています。

これは他校併用を考えるときに重要です。

メイン講座がすでに大きな本科なら、さらに他校の大型コースを追加すると、単純に消化量が増えます。

他校答練を使う場合は、

メイン講座
+
他校本科

ではなく、

メイン講座
+
不足している答練だけ

くらいに留めるほうが組みやすくなります。

他校答練を使うなら復習教材はメイン講座へ戻す

予備校を2校使うと、テキストや用語、答案の作り方が少しずつ違う場合があります。

そこで、知識の軸まで2つにしないことが重要です。

たとえば、

メインはアガルート。

答練はTAC。

と決めた場合。

TAC答練で知らない論点が出たら、まずアガルートのテキストや論証集に戻って確認します。

TACの解説冊子。

アガルートのテキスト。

別の参考書。

さらに市販問題集。

と復習先を増やしていくと、教材が分散します。

他校答練は問題を借りる。

知識の整理はメイン教材へ戻す。

と役割を決めると管理しやすくなります。

模範答案が違っても、すぐにメイン教材を変えない

他校答練を使うと、

「いつもの講座と答案の書き方が違う」

と感じることがあります。

ここで両方の答案を完全に覚えようとすると負担が増えます。

まず確認したいのは、

結論が違うのか。

必要な論点が違うのか。

単に表現や構成が違うのか。

です。

単なる文章表現の違いなら、自分が使っている答案形式を毎回変更する必要はありません。

他校答練の目的は「別の模範答案を丸暗記すること」ではなく、

初見問題に対して必要な論点を出せたか。

時間内に構成できたか。

大きな書き漏らしがなかったか。

を確認することです。

他校答練は本試験の少し前だけ追加する方法もある

最初から2校を並行して走る必要もありません。

たとえば、

前半はメイン講座だけ。

中盤から他校答練を追加。

直前期に他校模試。

という方法があります。

この組み方なら、基礎段階で教材を増やさずに済みます。

特に初学者は、最初から複数校の答練へ手を広げるより、まず一つのカリキュラムで答案の基本を作ったほうが進めやすくなります。

他校問題の価値が高くなるのは、基本的な答案作成ができるようになってからです。

模試だけ他校を使う方法もある

答練まで増やすほどではない場合、他校模試だけ受ける方法もあります。

TACでは全国公開模試をオプションとして用意しており、2026年実績では論文式模試を2回実施しています。

模試なら、

初見問題。

本試験に近い時間制限。

普段とは違う受験者集団。

を使って現在地を確認できます。

日常の答練はメイン校。

最終確認だけ他校模試。

という組み方なら、教材量を大きく増やさずに別校の問題へ触れられます。

迷ったら3段階で足す

他校答練を追加するか迷ったら、最初から大きなコースを取らず、次の順に検討します。

1.メイン講座の答練を使い切る

まず現在契約している答練・添削を消化します。

未提出答案が残っているなら、追加購入より先にそちらを使います。

2.弱い科目だけ他校答練を追加する

民法だけ。

経済学だけ。

鑑定理論だけ。

というように限定します。

ここで改善すれば、4科目全部を追加する必要はありません。

3.最後に他校模試を使う

本番前に初見問題と時間配分を確認します。

これなら、

メイン講座
↓
弱点答練
↓
他校模試

という役割分担ができます。

結論|講義を二重にせず、問題だけ外から足す

不動産鑑定士で他校答練を使うなら、

「もう1校契約する」

という考え方より、

「今の講座に足りない問題だけ借りる」

と考えたほうが分かりやすくなります。

メイン講座の講義・テキストに問題がないなら、そのまま使う。

答案作成量だけ不足しているなら他校答練。

特定科目だけ弱ければその科目だけ。

最終確認だけなら他校模試。

という組み方ができます。

重要なのは、答練を増やすことではなく、

新しい問題を書く。

採点・添削を確認する。

メイン教材へ戻って修正する。

次の答案で直す。

ところまで回せる量に留めることです。

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他校答練を申し込む前に確認する

まずメイン講座について、

未消化の答練はないか。

添削を復習できているか。

何科目の問題が不足しているのか。

を確認します。

そこで「民法の初見答案を増やしたい」のように不足を一つまで絞れれば、他校答練を必要以上に買わずに済みます。

出典

TAC|不動産鑑定士 コース・料金・日程表、TAC|2027年合格目標 アクセス本科生、LEC|2027年合格目標 不動産鑑定士 コース・パック、アガルートアカデミー|2027年合格目標 不動産鑑定士試験対策カリキュラム

この記事は、2026年8月時点の各資格スクールの公開情報をもとに作成しています。