不動産鑑定士を始めるなら短答だけ先に買う?短答+論文を一括契約する?

不動産鑑定士の勉強を始めるとき、

「まず短答式だけの講座を買えばいい?」

「どうせ最終的に論文式も受けるなら、最初から短答+論文を買った方がいい?」

「仕事をしながらだから、いきなり論文まで抱えるのは重い?」

と迷いやすくなります。

結論からいうと、

短答式合格をまず一つの区切りにしたいなら、短答だけ先に契約する方法があります。

一方、

2027年に短答式・論文式を続けて突破したいなら、最初から論文学習まで入ったコースの方が進めやすくなります。

さらにLECには、

短答だけ
短答+論文基礎
短答+論文フル

という中間の選択肢まであります。

そのため、

「短答だけか、一括か」の二択ではありません。

短答合格までどれくらい学習時間を取れるか。

同年8月の論文式まで狙うか。

論文科目を短答前からどこまで進めるか。

この3点から契約範囲を決めます。

不動産鑑定士試験は短答式と論文式の2段階

不動産鑑定士試験は、

短答式試験
↓
論文式試験

の2段階です。

短答式は例年5月に行われ、

  • 不動産に関する行政法規
  • 不動産の鑑定評価に関する理論

の2科目です。

論文式は例年8月に行われ、

  • 民法
  • 経済学
  • 会計学
  • 不動産の鑑定評価に関する理論
  • 不動産の鑑定評価に関する理論(演習)

を受験します。

つまり、短答式に合格した後には、

短答にはなかった、

民法・経済学・会計学

も必要になります。

ここが、短答だけ先に買うか、論文まで最初から買うかを分ける大きなポイントです。

短答式に合格すると翌年・翌々年は短答が免除される

不動産鑑定士試験では、短答式に合格すると、

翌年と翌々年の短答式試験が免除され、直接論文式試験を受験できます。

そのため、

1年目
→ 短答式合格

2年目
→ 論文式に集中

という進め方ができます。

これは、

「最初から短答+論文を全部やらなければならない」

試験ではないということです。

仕事が忙しい。

勉強を続けられるか分からない。

まず短答式2科目へ集中したい。

という人なら、

短答合格を先に確保してから論文へ進む

戦略が成立します。

TACにも短答だけを先に狙うコースがある

TACの現行コースには、

短答本科生

があります。

TAC自身も、

短答式合格の効力が一定期間続く制度を利用し、

まず短答式だけに照準を合わせるコース

として位置づけています。

つまり、

短答だけ先に買う

という方法は、特殊な受験方法ではありません。

予備校側も正式に用意している受験ルートです。

LECにも短答合格コースがある

LECの2027年向けにも、

短答合格コース

があります。

こちらも、

まず2027年の短答式合格を目指し、

その後に論文学習へ専念するための土台を作る

という位置づけです。

したがって、

初学者
=
必ず短答+論文フル

ではありません。

短答だけに絞った講座を選べます。

短答だけ先に買うメリットは学習範囲を狭くできること

短答だけで始めれば、当面の対象は、

行政法規
+
鑑定理論

です。

一方、短答+論文を一括で進める場合は、

これに、

民法
経済学
会計学

などが加わります。

学習時間が限られる人にとって、この差は大きくなります。

特に、

フルタイム勤務。

残業がある。

資格勉強自体が久しぶり。

という人なら、

最初から5つ前後の領域を管理するより、

まず短答2科目へ集中

する方が進めやすい場合があります。

短答だけなら「続けられるか」を確認してから論文へ進める

不動産鑑定士は学習範囲の広い資格です。

始める前は、

毎日2時間できる。

休日は5時間できる。

と思っていても、実際に仕事と並行すると予定どおり進まないことがあります。

短答だけで始めれば、

行政法規
鑑定理論

を勉強しながら、

自分がこの学習を継続できるか

を確認できます。

短答に合格
↓
論文コースを追加

とすれば、

論文部分を最初から契約して使わないリスク

を抑えられます。

ただし短答合格後に論文をゼロから始めると重い

短答だけ先にする場合の注意点です。

短答式は例年5月。

論文式は例年8月です。

短答合格後に、

民法
経済学
会計学
鑑定理論論文
鑑定評価演習

をゼロから始めると、

同年の論文式までの期間はかなり限られます。

したがって、

短答だけを契約することと、短答が終わるまで論文学習を一切考えないことは別

です。

同年論文合格まで狙うなら、短答合格前から論文科目へ触れておく意味があります。

2026年も短答5月・論文8月だった

直近の2026年試験では、

短答式が5月17日。

合格発表が6月24日。

論文式が8月1日から3日でした。

短答合格発表から論文本試験までは、長期間ではありません。

したがって、

短答結果を確認してから論文3科目を初めて学ぶ

という流れでは、同年論文までかなり詰まります。

短答→同年論文の一発合格を狙うなら、契約だけでなく学習開始時期も前倒し

する必要があります。

最短合格なら短答+論文一括が分かりやすい

例えば、

不動産鑑定士になると決めている。

学習時間を十分取れる。

2027年短答から2027年論文まで一気に狙う。

という人です。

この場合は、

短答+論文フル

のような一括型が分かりやすくなります。

LECの2027年「短答+論文フルコース」は、

短答と論文を同時並行で進め、

2027年の最終合格を目指す初学者向けです。

LECはこのコースを、

学習時間を十分確保できる人向け

としています。

つまり一括型は、

単に講座を多く買う方法ではありません。

短答合格前から、

論文合格まで逆算して勉強する方法です。

TACの1年本科生も短答・論文を1年間で突破する設計

TACにも、

1年本科生

があります。

2027年向けでは、

約1年間で、

短答式
+
論文式

の突破を目指すコースとして設定されています。

こちらも、

短答だけを一区切りにするのではなく、

最終合格までを一つの学習計画として進める形です。

したがって、

短期間で最終合格を狙える学習時間があるなら、

短答と論文を分けて契約するより、

最初から一続きのカリキュラム

を使う意味があります。

実は「短答だけ」と「フル」の中間もある

不動産鑑定士では、この中間がかなり重要です。

LECには2027年向けに、

短答+論文基礎コース

があります。

これは、

短答合格を学習の中心にしながら、

同時に、

民法
経済学
会計学

の論文基礎インプットも先に進める構成です。

そして短答後、

2027年または2028年の論文合格へ向けたアウトプットコースを後から追加できます。

つまり、

短答だけ
→ 論文は後回し

でもなく、

フル
→ 最初から論文答練まで全部

でもない、

短答優先+論文インプット先行

という選択肢です。

仕事をしながらなら中間型が合う人もいる

例えば、

短答だけなら時間に余裕がありそう。

しかし短答+論文フルは重い。

それでも短答合格後に民法・経済学・会計学をゼロから始めたくない。

という人です。

この場合、

短答を優先しながら、

論文3科目については基礎講義だけ進める

方法があります。

短答直前
→ 短答へ集中

短答終了後
→ すでに学んだ論文基礎を使って答案演習へ移る

という流れです。

短答合格の確率を落としすぎず、論文開始の遅れも防ぐ

という中間設計です。

TACには短答と論文を2年に分けるコースもある

TACでは、

2027年に短答式。

2028年に論文式。

というように、

2段階で最終合格を目指す長期コース

も用意しています。

忙しい社会人や学生向けとして案内されています。

これも、

不動産鑑定士では、

短答・論文を必ず同じ年に突破しなくてもいい

ことを利用した設計です。

仕事との両立が優先なら、

短答
↓
翌年以降論文

と最初から期間を長く取る方法もあります。

「一括契約するか」は受験回数より週の学習量で決める

一括型を見ると、

1年で受かる。

一度で全部買える。

という点に目が向きます。

しかし重要なのは、

毎週そのカリキュラムを消化できるか

です。

短答+論文フルでは、

行政法規
鑑定理論
民法
経済学
会計学

を並行して管理する期間が出てきます。

講義を見るだけではなく、

復習。

問題演習。

暗記。

論文答案。

まで必要です。

週の学習時間が足りないなら、

フルコースを契約しても、

論文講義だけ溜まる

可能性があります。

短答だけ先に買う人

次の項目が多い人です。

  • 仕事が忙しい
  • 毎週の学習時間がまだ読めない
  • 不動産鑑定士学習が完全な初めて
  • まず短答式合格を一つの目標にしたい
  • 同年論文合格にはこだわらない
  • 論文講座を使い切れるか分からない
  • 短答合格後に予備校を選び直したい

この場合は、

短答合格コース

から始める方法があります。

短答合格後は免除期間を利用して論文へ集中できます。

短答+論文フルが向く人

次の項目が多い人です。

  • 不動産鑑定士になる意思が固い
  • まとまった学習時間を確保できる
  • 2027年短答・2027年論文を続けて狙う
  • 民法・経済学・会計学も早期に始めたい
  • 同じ予備校で最終合格まで進みたい
  • 論文答案対策まで早く始めたい

この場合は、

短答+論文フル

を検討しやすくなります。

短答+論文基礎が向く人

次の項目が多い人です。

  • 短答合格をまず優先したい
  • 論文をゼロから後回しにはしたくない
  • フルコースほど論文演習へ時間を回せない
  • 民法・経済学・会計学の基礎だけ先に作りたい
  • 論文アウトプットは短答後に決めたい

この場合は、

短答+論文基礎

のような中間型が合いやすくなります。

短答だけ買って後から論文を別校にすることもできる

短答だけ先にするメリットの一つが、

短答合格後に論文講座を選び直せること

です。

例えば、

短答
→ LEC

論文
→ TAC

という選び方もできます。

あるいは、

短答
→ TAC

論文
→ LEC

でも構いません。

短答を勉強する間に、

講師が合うか。

教材の説明が合うか。

論文も同じ学校を使いたいか。

を判断できます。

最初からフルコースを契約すると、論文部分まで同じ学校で契約済みになります。

一括契約後に論文だけ他校へ変えると教材が重複しやすい

例えば、

短答+論文フル
→ A校

を契約。

短答に合格した後、

論文はB校を使いたい

となった場合です。

A校の論文部分を持ったまま、

B校の論文講座を追加することになります。

答練だけ他校追加ならまだ使い分けやすいですが、

論文本科そのものを乗り換えるなら教材が重複します。

短答後に学校を変える可能性が高い人ほど、短答だけ先にする自由度は高くなります。

短答だけにする場合でも鑑定理論は論文につながる

短答式と論文式は完全に別物ではありません。

短答式でも、

不動産の鑑定評価に関する理論

を学びます。

論文式でも鑑定理論が大きな柱になります。

そのため短答だけで始める場合でも、

鑑定理論については、

短答を通過するだけの暗記

ではなく、

後の論文を意識して理解する

意味があります。

短答合格後にすべてゼロから作り直すわけではありません。

民法・経済学・会計学の経験があるなら一括型の負担が変わる

例えば、

宅建や法律資格で民法を学習済み。

大学・資格試験で経済学を学んだ。

簿記・会計の知識がある。

という人です。

この場合、

論文3科目すべてが完全な初学

という人より、一括学習の負担は小さくなる可能性があります。

反対に、

法律も経済も会計も初めて

なら、短答+論文フルの学習量は大きく感じやすくなります。

「初学者」という表示だけでなく、自分が各論文科目について初学か

まで確認します。

短答不合格だった場合も考えて契約する

一括型では、

短答+論文を契約しても、

まず短答式を突破しなければ論文式へ進めません。

短答対策が遅れ、

論文講義も並行した結果、

どちらも消化不足

になる可能性もあります。

したがって、

短答+論文一括は、

講座内容が多いから安心

ではありません。

短答を確実に仕上げながら論文学習も処理できる人向け

です。

学習時間が限られるなら、短答だけ、または短答+論文基礎へ縮める判断があります。

不動産鑑定士講座はこの3段階で考えると分かりやすい

学習方針まず検討
短答合格だけを先に確保短答合格コース
短答優先・論文基礎も先行短答+論文基礎
同年に短答・論文まで狙う短答+論文フル
仕事がかなり忙しい短答先行・長期型
学習時間を十分確保フルも候補
短答後に予備校を選び直したい短答だけ
論文3科目を後回しにしたくない基礎またはフル

つまり、

短答だけか、一括か

ではなく、

どこまで論文を先行させるか

で考えます。

最初に決めるべきなのは「同年論文を本気で狙うか」

講座選びで一番大きいのは、

2027年5月の短答に合格したら、

2027年8月の論文まで本気で合格を狙うのか

です。

狙う
→ 論文学習を短答前から開始

翌年でもいい
→ 短答集中も可能

となります。

同年論文を狙うのに、

短答終了まで民法・経済・会計を一切やらない

のは時間的に厳しくなります。

逆に、

論文は2028年でも構わない

なら、短答だけへ集中する合理性が高まります。

始める前はこの順番で決める

  1. まず何年の短答合格を狙うか決める
  2. 短答と同じ年の論文まで狙うか決める
  3. 民法・経済学・会計学の学習経験を確認する
  4. 毎週どれくらい勉強時間を確保できるか確認する
  5. 短答だけなら論文学習開始時期を決める
  6. 論文基礎を先取りする必要があるか考える
  7. 同年最終合格を本気で狙うならフルを検討する
  8. 短答後に予備校を変える可能性も考える

この順番なら、

「最終的に論文も受けるから全部買う」

でも、

「最初は短答だから短答だけ」

でもなく、

自分の合格時期から契約範囲を決められます。

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なし

短答だけか一括かは「論文をいつ始めるか」で決める

不動産鑑定士試験は、

短答式
↓
論文式

の2段階です。

短答式に合格すると、翌年・翌々年の短答式が免除されます。

そのため、

まず短答だけ合格
↓
翌年以降に論文へ集中

という方法があります。

一方、

短答は5月。

論文は8月。

なので、同年最終合格を狙う場合は、

短答合格後に初めて民法・経済学・会計学を始めると時間が限られます。

そこで、

短答だけ
→ 短答合格を先に確保

短答+論文基礎
→ 短答を優先しながら論文インプットも先行

短答+論文フル
→ 最初から同年最終合格を狙う

と分けます。

LECは2027年向けに、この3段階を実際に用意しています。

TACにも、短答本科生、1年本科生、短答と論文を年を分けて狙う長期コースがあります。

だから、

不動産鑑定士になるなら最初から全部

とは限りません。

仕事が忙しく、まず一つ合格を作りたいなら短答だけ。

短答を優先しながら論文の遅れも防ぎたいなら基礎先行。

同年最終合格を本気で狙い、学習時間を確保できるなら一括。

「最終的に必要か」ではなく、「今年どこまで勉強できるか」で買う範囲を決めてください。

出典

この記事は、2026年8月時点の試験制度・各予備校公式情報をもとに作成しています。

国土交通省「不動産鑑定士になるには」
LEC「2027年合格目標 初学者対象講座」
LEC「2027年合格目標 短答+論文基礎コース」
TAC「不動産鑑定士 コース・料金・日程表」