不動産鑑定士の論文添削は何回必要?講義+答練+添削をどう組み合わせる?

不動産鑑定士の論文対策を選んでいると、

「添削は何回あれば足りるのか」

が気になるところです。

5回で十分なのか。

10回、20回と受けたほうがいいのか。

それとも、添削回数より答練の量を優先したほうがいいのか。

結論からいうと、不動産鑑定士の論文添削に「最低○回あれば合格できる」という共通の基準はありません。

実際、2027年向け講座でも設計はかなり違います。

アガルートは論文式試験対策カリキュラムを「添削あり」と「添削なし」に分け、添削ありではオンライン添削を全5回利用できます。

一方、TACは論文式の各種答練について答案を添削・採点して返却する仕組みを採用しており、受験経験者向けコースでは応用答練・上級答練・直前答練・全国公開模試まで多数の答案演習が組み込まれています。

つまり、単純に「添削回数が多い講座が上」とは比較できません。

見るべきなのは、

講義で知識を入れる。

答練で自分で書く。

添削でズレを確認する。

指摘された部分を次の答案で直す。

この循環を何回作れるかです。

添削は5回でも意味があるが、5答案書けば終わりではない

2027年向けアガルートでは、論文式問題演習講座の答案について全5回のオンライン添削を受けられます。

特徴的なのは、5回すべて違う問題を提出する必要はなく、同じ問題について再び添削を受けることもできる点です。

これは添削の使い方を考えるうえで重要です。

たとえば1回目の答案で、

  • 問われた論点からずれている
  • 答案構成が崩れている
  • 必要な論点を書き落としている
  • 知識はあるが答案として表現できていない

と指摘されたとします。

そこで模範答案を読んで終わるのではなく、修正してもう一度書く。

そうすれば、添削1回を単なる採点ではなく、答案を改善するきっかけとして使えます。

したがって、

「添削5回だから5回しか論文を書けない」

という意味ではありません。

自分で解く問題はもっと増やし、その中で外から確認してもらう必要が高い答案を添削へ回す方法もあります。

添削回数より先に「何を添削してほしいか」を決める

添削の目的は人によって違います。

論文答案をほとんど書いたことがない

最初は、自分の答案の作り方そのものが合っているか確認するために添削を使います。

知識を覚えていても、

何から書くのか。

どこまで書くのか。

答案全体をどう組み立てるのか。

が分からないことがあります。

この段階では、講義だけを増やすより、ある程度知識を入れたら一度答案を書いて添削を受けたほうが、自分の問題点を把握しやすくなります。

答練では点数が取れない

この場合は、単発の添削より継続的な答練が重要になります。

TACでは、論文式の各種答案をデジタル方式で添削・採点し、返却する仕組みがあります。

2027年向けの上級本科生・上級答練本科生には、

  • 応用答練
  • 上級答練
  • 直前答練
  • 全国公開模試

が組み込まれています。

一度だけ答案を見てもらうのではなく、時期や難易度を変えながら何度も書いて、得点の推移を見る使い方です。

特定の科目だけ答案が安定しない

民法だけ点数が低い。

経済学で答案構成に時間がかかる。

鑑定理論は覚えているのに論文になると書けない。

この場合は、すべての科目へ同じ数の添削を振り分ける必要はありません。

弱い科目へ添削や答練を集中させるほうが合理的です。

講義・答練・添削は役割が違う

論文対策では、この3つを同じものとして考えないほうが分かりやすくなります。

対策主な役割
講義書くための知識・考え方を身につける
答練時間内に自力で答案を作る
添削自分では気づかない答案のズレを確認する
復習・書き直し指摘を次の答案へ反映する

講義を受けただけでは、自分で答案を書けるとは限りません。

答練を大量に受けても、同じ書き方の間違いを繰り返していれば改善しにくくなります。

添削を受けても、答案を返却されて点数だけ確認して終われば十分に活かせません。

4つをつなげることが重要です。

初学者なら講義を減らしすぎない

これから論文対策を始める人が、

「論文試験だから、とにかく答案を書けばいい」

と答練ばかり取るのも注意が必要です。

問題を見ても必要な論点が分からない段階では、答案練習以前にインプットが不足しています。

その場合は、

講義
↓
短い答案構成
↓
答練
↓
添削
↓
講義・テキストへ戻る

という流れのほうが進めやすくなります。

2027年向けTACにも、論文対策に特化した「論文本科生」が用意されており、短答合格者や論文再受験で基礎を固めたい人を対象としています。

LECの2027年向け「論文合格コース」も、基礎知識の習得から答案作成力の養成までを対象としたコースです。

まだ知識が足りない人は、添削回数だけを比較して講座を決めないほうがよいでしょう。

論文経験者なら答練の比率を増やす

すでに論文式試験を受けた経験があり、基本講義も一通り終えているなら事情が変わります。

TACの2027年向け「上級答練本科生」は、基本講義・上級講義などのインプットが済んでいる人や論文式試験経験者を対象にしたアウトプット中心のコースです。

応用答練は各科目4回が基本で、鑑定理論・演習は2回。

さらに上級答練、直前答練、全国公開模試が続きます。

TACでは論文式の各種答案を添削・採点して返却するとしています。

このような構成を見ると、論文経験者は、

講義を最初から大量に聞き直す

よりも、

答案を書く
↓
添削・採点を確認する
↓
弱点だけインプットへ戻る
↓
次の答練で修正する

という学習へ移す選択肢があります。

「添削5回」と「答練30回」は単純比較できない

講座比較で注意したいところです。

A講座は添削5回。

B講座は多数の答練を実施。

こう書かれていると、B講座のほうが圧倒的に充実しているように見えるかもしれません。

しかし確認したいのは、数字だけではありません。

  • その答練は採点・添削されるのか
  • コメントはどの程度受けられるのか
  • 自分の答案と模範答案を比較できるか
  • 同じ弱点を次回に修正できる間隔になっているか
  • 全科目が対象なのか
  • 自分が実際に提出し切れる量なのか

まで確認します。

たとえば、30回の添削が付いていても10回しか提出しなければ、残りは使えていません。

逆に5回しかなくても、

1回目で書き方を確認
↓
修正
↓
2回目で同じ弱点を確認
↓
別科目で3~5回目を使う

と計画的に使えば意味があります。

「何回付いているか」と「何回使い切れるか」は別です。

添削を受けるなら間に書き直しを入れる

添削を受ける回数を増やす前に確認したいのが復習です。

TACのアクセスコースでも、

答練
↓
解説講義
↓
採点・返却
↓
復習

という流れが示されています。

ここからも分かるように、答練は受けた時点で終わりではありません。

添削で、

「ここが抜けています」

と指摘されたら、テキストに戻る。

答案構成が悪ければ、もう一度構成する。

時間不足なら、時間を測って書き直す。

次の答案で同じ指摘を受けなくなって初めて、添削を活かしたことになります。

添削回数の目安は「改善サイクル」で考える

一律に「10回必要」と決めるより、自分が何回改善サイクルを回したいかで考えます。

まず自分の答案の問題点を知りたい

数回の添削から始めてもよいでしょう。

その結果、

答案構成なのか。

知識不足なのか。

時間配分なのか。

問題を特定します。

初めて本格的に論文対策をする

講義+問題演習+数回以上の添削が組み込まれたコースを候補にします。

添削だけを大量に買うより、まず答案を書ける状態を作ることを優先します。

論文式を一度受験している

多数の答練と採点・添削を繰り返せるコースが候補になります。

特に前年、

「知識はあったが本試験で答案にできなかった」

のであれば、アウトプット量を増やす意味があります。

弱点だけ確認したい

フルコースではなく、答練や添削を追加できないか確認します。

必要以上に講義を買い足さず、前年の教材を使いながら不足部分だけ補う方法もあります。

添削あり・なしで迷ったら、自力で答案を評価できるか考える

アガルートの2027年向け論文式試験対策カリキュラムには「添削あり」と「添削なし」の両方があります。

どちらを選ぶか迷ったら、

「模範答案と自分の答案を比べて、自分で修正点を見つけられるか」

を考えてみてください。

すでに論文経験があり、何が不足しているか自分で判断できる人なら、添削なしでも演習を進められる可能性があります。

一方、

「自分ではそれなりに書けたつもりなのに点数が取れない」

「どこまで書けば合格答案になるのか分からない」

という人は、一度第三者から添削を受ける価値が高くなります。

結論|必要なのは添削回数ではなく、直して次を書く回数

不動産鑑定士の論文添削は、5回なら少なすぎる、20回なら十分、と回数だけでは決められません。

講義で知識を入れる。

答練で答案を書く。

添削で自分では気づかなかった問題を確認する。

復習して次の答案で直す。

この循環を作れるかが重要です。

初学者なら講義を残しながら添削を使う。

知識がある受験経験者なら、答練と添削の比率を増やす。

弱点が限定されているなら、その科目へ集中する。

このように考えると、単純な「添削回数比較」から、自分に必要な講座を選びやすくなります。

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論文講座を選ぶ前に確認すること

講座を比較するときは、添削回数だけを見るのではなく、

自分にはまだ講義が必要なのか。

答案を書く量が足りないのか。

書いているのに点数が伸びないのか。

を先に確認してみてください。

そのうえで、講義・答練・添削のどこへ費用と時間をかけるかを決めると、必要以上に大きなコースを選ばずに済みます。

出典

アガルートアカデミー|2027年合格目標 不動産鑑定士試験対策カリキュラム、TAC|不動産鑑定士 上級本科生/上級本科生(短答対策付)、TAC|不動産鑑定士 上級答練本科生/上級答練本科生(短答対策付)

この記事は、2026年8月時点の各資格スクールの公開情報をもとに作成しています。