公認会計士試験で、
「メイン講座は気に入っているけれど、答練だけ他校を使いたい」
「CPAをメインにしてTACの答練を追加してもいい?」
「TACや大原を使っていて、CPAの答練だけ受ける意味はある?」
と考えることがあります。
結論からいうと、
メイン講座を変えず、答練だけ別校から追加する方法はあります。
2027年向けでは、CPA会計学院が短答答練・論文答練・模試を単科販売しており、TACも本科のカリキュラムを科目別・カリキュラム別に申し込めます。
そのため、
メイン講義
→ A校
基本テキスト
→ A校
答練
→ B校
模試
→ 必要なら複数校
という組み方ができます。
ただし、
他校の答練を追加すればするほど有利になるわけではありません。
答練は、
新しい教材を増やすため
ではなく、
メイン教材で作った知識が、初めて見る問題でも使えるか確認するため
に使います。
他校答練を使う一番の意味は「初見問題」を増やせること
同じ予備校で、
講義
↓
問題集
↓
答練
と進めると、学習体系が統一されるメリットがあります。
一方で再受験になると、
教材を何度も見ている。
過去問も何周もしている。
同じ論点・聞き方に慣れている。
という状態になります。
そこで、
別校が作った問題を解く
意味が出てきます。
同じ論点でも、
問題文の作り方
問い方
資料の出し方
引っかけ方
が変わるからです。
前年、
過去問なら取れる。
自校答練でも取れる。
しかし本試験の初見問題で崩れた。
という人なら、他校答練を追加する理由があります。
CPAは短答・論文とも答練だけ追加できる
CPA会計学院では2027年向けに、
短答では、
- 短答レギュラー答練
- 短答応用答練
- 短答式模擬試験
論文では、
- 上級答練
- 直前答練
- 論文式模擬試験
を単科で販売しています。
そのため、
メイン講座
→ TAC・大原
答練
→ CPA
という組み方もできます。
逆に、
前年CPA教材
→ そのまま
答練
→ TAC
という組み方も可能です。
予備校を乗り換えず、アウトプットだけ他校へ変える
方法です。
TACも答練を単科で使える
TACの2027年向けでは、
本科に含まれるカリキュラムについて、
科目別・カリキュラム別の単科申込み
ができます。
その中に、
アクセス答練
があります。
TACはアクセス答練について、
基本的な問題からハイレベル問題までを繰り返し解き、
理解不足・苦手分野を発見して弱点補強するアウトプット講座として位置づけています。
例えば、
メイン
→ CPA
新年度の問題演習
→ TACアクセス答練
という組み方ができます。
前年のインプット教材までTACへ変更する必要はありません。
論文再受験なら他校答練との相性がさらによい
論文式まで一通り学習済みの再受験者は、
新しいインプット講義を増やすより、
新しい答案を書く量を増やす
方が合う場合があります。
TACには2027年向けに、
上級論文答練本科生
があり、
アウトプットに特化した構成になっています。
CPAにも、
上級論文答練コース
があります。
こちらも、すでに短答式へ合格した人を対象に、
答練を中心として論文式のアウトプット力を高める構成です。
つまり各校とも、
インプット済みの受験経験者には、答練中心へ切り替える
商品を用意しています。
それなら、
自分のメイン教材を残したまま、
他校の答練だけ利用する方法も考えられます。
他校答練を使ってもメインテキストは変えない
ここが重要です。
例えば、
メイン講座
→ CPA
答練
→ TAC
とします。
TAC答練で間違えたときに、
TAC教材を新しいメインテキストにする必要はありません。
基本は、
TAC答練を解く
↓
解説を読む
↓
なぜ間違えたか確認する
↓
CPAのメインテキストへ戻る
↓
必要なら追記する
です。
つまり、
知識を保存する場所は1つ
にします。
他校答練は、
新しい教材体系を追加するためではなく、
自分の知識の穴を見つけるテスト
として使います。
短答なら「他校で間違えた論点」をメイン教材へ戻す
例えば監査論で、
メイン教材では理解できていた。
過去問でも正解できた。
しかし他校答練で間違えた。
という場合です。
ここで、
「TACとCPAで説明が違う」
と教材比較を始めるのではなく、
まず、
自分はなぜその肢を切れなかったのか
を確認します。
知識を忘れていた
→ メインテキストへ戻る
似た選択肢を区別できなかった
→ 比較して追記
問題文を読み違えた
→ 解法・読み方を確認
とします。
他校答練の役割は、
知らなかった論点を大量に増やすことではありません。
すでに学んだ知識を使えるか確認することです。
計算科目は解法を混ぜすぎない
財務会計論や管理会計論では、
予備校・講師によって、
- 下書き
- 計算過程
- 問題を解く順番
- 時間の使い方
が違うことがあります。
CPA自身も、計算科目の下書き方法は他校だけでなくCPA内部でも講師によって異なると案内しています。
したがって、
他校答練を受けるたびに、
「こっちの解き方の方がいいかも」
と方法を変え続ける必要はありません。
今の方法で正確に解けているなら、
メイン講座の計算方法を維持したまま、他校問題だけ利用
します。
一方、
他校の解説方法の方が明らかに自分に合う
のであれば、その部分だけ取り入れるのはありです。
論文式では答案の型を複数校にしない
論文式でも同じです。
他校答練を受けると、
模範答案の書き方が、
メイン校と少し違う
ことがあります。
ここで、
答練ごとに答案の型を変える
と不安定になります。
基本は、
答案作成の軸はメイン講座
にします。
他校答練から取るのは、
- 初見論点
- 問題文の読み方
- 自分が落としたキーワード
- 時間配分
- 周辺知識
です。
模範答案を丸ごと新しい型として覚えるのではありません。
答練の復習時間まで計算して追加する
他校答練の問題は、
受ける時間
だけで終わりません。
例えば、
答練を解く
↓
採点する
↓
解説を読む
↓
間違えた原因を確認する
↓
メイン教材へ戻る
↓
解き直す
ところまで必要です。
CPAも公式FAQで、
答練が多すぎると、
知識の習得・整理や答練後の分析・対策に十分な時間を確保できなくなる場合がある
という考え方を示しています。
したがって、
CPA答練
+
TAC答練
+
大原答練
と全部取るのではなく、
復習できる量まで
にします。
メイン校の答練を全部やってから他校を追加するとは限らない
他校答練の使い方は、
メイン答練を全部終える
↓
余ったら他校答練
だけではありません。
例えば前年、
同じ学校の答練を一通り経験した
のであれば、
2年目は、
メイン教材
→ 継続
答練
→ 別校
と最初から切り替える方法があります。
前年と同じ問題体系をもう一年繰り返すより、
新しい作問者の問題へ触れる
ことを優先する考え方です。
特に論文再受験者では使いやすくなります。
初学者は他校答練を増やしすぎない
一方、
初めて公認会計士試験を勉強している途中
なら、
他校答練を大量に追加する優先度は低くなります。
まだ、
- 基本講義
- 問題集
- 自校答練
を十分消化できていない可能性があるからです。
初学者はまず、
メイン講座のカリキュラムを完成させる
ことを優先します。
他校答練が生きやすいのは、
メイン教材をある程度消化し、
「新しい問題が足りない」
段階です。
短答で過去問を覚えてしまった人には相性がよい
短答再受験で、
過去問正答率
→ 高い
しかし本試験
→ 不合格
という人です。
何周もすると、
問題を見ただけで正解肢が分かる
ことがあります。
この状態では、
過去問正答率だけで本当の実力を測りにくくなります。
他校答練なら、
同じ論点でも違う問題として出てきます。
そのため、
過去問暗記ではなく、知識を使って正解できるか
を確認できます。
論文で答案慣れしている人にも他校答練は使いやすい
論文再受験で、
メイン校の答練を前年に一通り受けた。
模範答案もかなり覚えている。
という人なら、
別校の新作答練へ移る意味があります。
例えば、
前年
→ CPA
2年目
→ TACアクセス答練・論文答練
というように変えます。
ただし、
メインのテキスト・答案作成方法まで全部変更する必要はありません。
問題だけ新しくするイメージです。
他校答練で低得点でもすぐ教材を変えない
他校の答練を初めて受けると、
得点が下がることがあります。
問題の癖。
難易度。
出題範囲。
答案の採点方法。
が違うためです。
そのため、
他校答練1回で低かった
↓
今までの講義がダメだった
とは判断しません。
見るのは、
複数回答練で同じ弱点が繰り返されるか
です。
毎回租税法で落とす。
毎回企業法の論点を外す。
毎回管理会計で時間不足。
なら、その弱点は本物かもしれません。
他校模試は答練以上に使いやすい
「答練まで他校にするのは迷う」
という人なら、
まず、
模試だけ他校
という方法があります。
メイン校の答練で日常的に学習し、
直前に、
別校模試
→ 初見の本試験形式
で確認します。
CPAは短答式・論文式模試を単科販売しています。
TACも各種アウトプット講座・模試を用意しています。
答練を大量に追加するより、
本試験前の外部チェックとして他校を使う
方法です。
短答なら2027年の英語問題にも対応できるか確認する
2027年短答式では、
- 財務会計論
- 管理会計論
- 監査論
で、一部英語問題が導入されます。
前年教材をメインに残し、
他校答練を使う場合は、
その答練が2027年試験仕様へ対応しているか
も確認します。
前年版答練を使い回すだけでは、新しい出題形式への確認ができません。
メイン教材を買い直さなくても、
新年度答練・模試を使う意味がここにもあります。
答練だけ他校が向きやすい人
次の項目が多い人です。
- メイン講座・テキストには満足している
- 基本知識は一通り完成している
- 過去問を何周もしている
- 前年の自校答練も経験済み
- 初見問題を増やしたい
- 論文答案の型はすでにある
- 復習時間を確保できる
この場合は、
メイン教材+他校答練
を組みやすくなります。
他校答練を追加しない方がよい人
反対に、
- メイン講義が未消化
- 自校問題集も終わっていない
- 自校答練の復習もできていない
- 基本知識そのものに穴が多い
- 複数教材を使うと混乱する
なら、
他校答練を増やすより、
現在の教材を完成させる
方が先です。
問題量を増やすことが目的ではありません。
メイン講座+他校答練はこう組む
例えば、
メイン講座
→ CPA
基本テキスト
→ CPA
過去問・問題集
→ CPA
新年度答練
→ TAC
模試
→ CPA+必要なら他校
とします。
逆に、
メイン講座
→ TAC
基本教材
→ TAC
新年度答練
→ CPA
でも構いません。
重要なのは、
講義・知識管理は1校
新作問題は別校でもよい
という役割分担です。
他校答練を使うならこの順番で決める
- メイン講座を今年も使うか決める
- 前年の答練・過去問をどこまで消化したか確認する
- 基本知識不足か初見問題不足か分ける
- 初見不足なら他校答練を検討する
- メインテキストは1つに固定する
- 他校答練の間違いをメイン教材へ戻す
- 復習できる量以上の答練を取らない
- 最後に他校模試で本試験対応を確認する
この順番なら、
予備校を丸ごと乗り換えず、問題だけ新しくする
ことができます。
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公認会計士の再受験で、
メイン講座は気に入っている。
前年教材もまだ使える。
しかし新しい問題を増やしたい。
なら、
答練だけ他校へ変える
方法があります。
CPAは2027年向けに短答答練・論文答練・模試を単科販売しています。
TACもアクセス答練などを科目別・カリキュラム別に受講できます。
ただし、
CPA教材
TAC教材
大原教材
を全部メインにする必要はありません。
メインテキスト
→ 1つ
答案の基本的な型
→ 1つ
他校答練
→ 初見問題・弱点発見用
と役割を分けます。
特に再受験では、
前年と同じ教材を全部買い直すのではなく、知識を残して問題だけ新しくする
という組み方ができます。
他校答練を使う目的は、
教材を増やすことではありません。
自分のメイン教材で作った実力が、知らない問題でも通用するかを確認すること
です。
出典
この記事は、2026年8月時点の各予備校・公的機関の公式情報をもとに作成しています。
CPA会計学院「2027年目標 短答向け各講義・答練・模試の販売開始について」、CPA会計学院「2027年目標 論文向け各講義・答練・模試の販売開始について」、CPA会計学院「公認会計士講座 コース・料金」、TAC「2027年合格目標 アクセス答練」、TAC「公認会計士 コース一覧」、TAC「2027年合格目標 上級論文答練本科生」、公認会計士・監査審査会「令和9年公認会計士試験に係る見直しのポイント」
