行政書士試験で、
「択一はある程度取れるのに、記述だけ点が取れない」
という人がいます。
再受験では、
「記述講座だけ追加すればいい?」
「答練まで必要?」
「模試も受けた方がいい?」
「記述のためだけに本科をもう一度買うのは大きすぎる?」
と迷いやすくなります。
結論からいうと、
記述だけが明確な弱点なら、全科目本科を丸ごと買い直す必要性は下がります。
前年の、
- 基本テキスト
- 択一過去問
- 自分の書き込み
を残しながら、
記述講座
+
必要なら答練
+
最後に模試
という組み方ができます。
ただし、
「記述が弱い」
という結果だけでは、何を追加すればよいか決まりません。
記述で点が取れない原因が、
知識そのものが出てこない
40字程度にまとめられない
過去問なら書けるが初見問題に弱い
本試験では時間が足りない
のどれなのかを先に分けます。
行政書士の記述式は得点への影響が大きい
令和8年度行政書士試験では、法令等46題について択一式と記述式が出題され、記述式は40字程度で解答する形式とされています。
直近で配点が確定している令和7年度試験では、
記述式
→ 3問
配点
→ 合計60点
1問
→ 20点
でした。
令和7年度の試験全体は300点満点で、
法令等
→ 122点以上
基礎知識
→ 24点以上
総合
→ 180点以上
が合格基準でした。
記述が0~10点程度だった人なら、まだ大きな得点余地があります。
一方、
すでに記述である程度得点できているなら、
記述講座をさらに増やすより、択一・基礎知識の取りこぼしを減らした方が合格点へ近い
場合があります。
まず前年の記述得点と答案を確認してください。
公式資料
行政書士試験研究センター|令和7年度行政書士試験合否判定基準
記述で何を書けばよいか分からないなら知識から確認する
記述問題を見て、
「そもそも何を書けばいいか分からない」
という場合です。
例えば、
行政法の制度名が出てこない。
民法の法律関係を判断できない。
答案へ入れるべき要件が分からない。
という状態です。
この場合、
記述問題を大量に解くだけでは伸びにくくなります。
まず、
前年テキスト
↓
該当する行政法・民法の論点を確認
↓
記述問題を解く
という順番に戻します。
記述式は、行政法・民法と切り離された別科目ではありません。
持っている法令知識を、事例から取り出して文章にする問題
です。
知識そのものが不足しているなら、記述講座だけを追加するより先に、その論点の基礎を補います。
知識はあるのに答案にできないなら記述講座を追加する
解説を読んだときに、
「それは知っていた」
と思うのに、自分では答案を書けない場合です。
このタイプは、
記述式特有の問題処理を練習する
意味があります。
LECの2026年「記述60問解きまくり講座」は学習経験者向けで、
行政法
→ 20問
民法
→ 40問
合計60問
を扱います。
問題を使いながら、
- 思考力
- 応用力
- 文章力
を鍛える記述専用講座です。
そのため、
前年択一教材
→ 継続
記述
→ LECで追加
という組み方ができます。
公式資料
アガルートなら記述80問で演習量を増やせる
アガルートには、
総まくり記述80問攻略講座
があります。
2026年試験で出題可能性が高い分野に絞ったオリジナル予想問題80問を使い、
- 記述問題の考え方
- 解き方
- 周辺知識
まで確認する構成です。
そのため、
「記述の解き方は何となく分かるが、演習量が足りない」
という人なら候補になります。
アガルートではこの記述80問を単科でも扱っているため、
記述だけが弱点なら、
中上級・上級カリキュラム全体を買う前に、記述単科で足りないか
を確認できます。
公式資料
記述の基本的な書き方だけ確認したいならTACの単科もある
TACの2026年向けには、
記述対策講義
を単科で追加できます。
全2回で、
5肢択一式では要求されない、
知識を自分の手で正確に書く力
を身につけるための講義です。
重要条文・判例・概念などを材料に、短文事例問題を使って記述力を補強します。
そのため、
大量の記述問題を解きたい
→ LEC・アガルートなどの演習型
まず記述の考え方・書き方を整理したい
→ TACの記述対策講義
というように、足りない部分で選べます。
公式資料
記述講座だけでよい人
次のような状態なら、まず記述講座だけを追加しやすくなります。
- 択一は安定している
- 基礎知識も基準点を超えている
- 行政法・民法の基本知識はある
- 記述演習をほとんどしていなかった
- 問題を見ると論点は分かる
- 40字程度にまとめるところで止まる
この場合は、
前年基本教材
+
記述講座
から始めてもよいでしょう。
全体知識を増やすより、知識を答案へ変える練習が不足している
からです。
過去問なら書けるのに初見で崩れるなら答練を追加する
記述過去問を何周もすると、
- 論点を覚える
- キーワードを覚える
- 正解例を覚える
ことがあります。
その状態では、
「過去問なら書ける」
だけで、本試験対応力が十分とは限りません。
本試験で初めて見る事例になると、
何の論点か分からない。
必要なキーワードを拾えない。
文章を組み立てられない。
という人は、
新作問題を使う答練
を追加します。
LECの2026年「模試・答練パック」では、
科目別答練
→ 全7回
模試
→ 全7回
の合計14回が用意されています。
記述だけを切り離して解くのではなく、
択一を含む試験問題の中で記述まで処理する練習
へ進めます。
公式資料
答練は「記述のためだけ」ではなく択一維持にも使う
記述で落ちた人は、
「今年は記述だけ勉強すればいい」
と考えやすくなります。
しかし前年に取れた択一得点が、翌年も自動的に維持されるわけではありません。
そこで、
記述
→ 新しい講座で重点補強
択一
→ 答練で維持
という使い方ができます。
TACでは、
- スーパー答練1st Stage
- スーパー答練2nd Stage
- スーパー答練3rd Stage
を単科で受講できます。
つまり、
前年テキスト
→ 継続
記述
→ 記述講座
全体演習
→ TAC答練
という構成も可能です。
公式資料
模試は「時間内に記述を書けるか」を確認するために使う
記述問題を家で単独で解く場合、
時間をかけられます。
問題を読み直せます。
記述だけに集中できます。
しかし本試験は3時間です。
その中で、
択一
多肢選択
記述
基礎知識
をまとめて解きます。
令和8年度試験も午後1時から午後4時までの3時間です。
そのため、
最後は模試で、他の問題を解いた後でも記述答案を作れるか
を確認する必要があります。
記述だけなら書ける。
しかし本試験形式では時間が足りない。
という人なら、記述講座をもう一本増やすより模試の優先度が上がります。
公式資料
記述で時間を使いすぎるなら模試を優先する
記述が弱い人の中には、
知識がない
のではなく、
答案を作るまでに時間がかかりすぎる
人がいます。
何度も問題文を読む。
答案を書き直す。
文字数を何度も数える。
ここで時間を使いすぎると、他の問題にも影響します。
このタイプなら、
記述講座を増やす
より
答練・模試を増やす
方が合う場合があります。
本試験で必要なのは、
完璧な文章を書くこと
ではなく、
試験時間内で得点になる答案を書くこと
だからです。
記述20~30点程度なら3問の内訳を見る
前年の記述が20~30点程度だった場合です。
合計だけでは判断できません。
例えば、
3問とも部分点を取った
のであれば、基本的な知識はある可能性があります。
この場合は、
記述講義を増やす
より
初見演習を増やす
方が合うかもしれません。
一方、
1問は書けた
残り2問はほぼ書けなかった
なら、
行政法・民法の特定分野に大きな穴がある可能性があります。
記述25点だった
だけではなく、
どの問題で取れなかったかまで確認します。
記述40点前後なら記述だけをさらに厚くする優先度は下がる
前年の記述で40点前後取れていた場合です。
記述はすでに一定程度得点できています。
例えば総合170点だったとしても、
記述
→ 40点前後
なら、不足した点数は、
行政法択一
民法択一
多肢選択
基礎知識
などにある可能性があります。
この場合、
記述60問
記述80問
をさらに追加するより、
答練・模試で全体の取りこぼしを減らす
方が合格点へ近いことがあります。
「記述で落ちた気がする」
ではなく、実際の得点を見ます。
アガルートなら記述+模試まで小さく組める
アガルートの2026年直前対策パックには、
- 総まくり択一1000肢攻略講座
- 総まくり記述80問攻略講座
- 模擬試験
が含まれています。
ただし、これらはそれぞれ単科でも用意されています。
そのため、
択一は前年教材で十分
→ 記述80問+模試
択一の演習も増やしたい
→ 直前対策パック
というように分けられます。
記述が弱いから全部入り
ではなく、前年の状態によって必要な部分だけ取ります。
公式資料
記述講座+答練+模試を全部追加した方がよい人
次のような状態です。
- 記述得点がかなり低い
- 記述演習をほとんどしていない
- 初見問題で毎回止まる
- 択一も本試験になると得点が下がる
- 時間配分にも不安がある
この場合は、
記述講座
↓
答練
↓
模試
と段階的に進める意味があります。
記述講座で答案の作り方を確認。
答練で初見問題を増やす。
模試で試験全体の中でも書けるか確認。
と役割を分けます。
3つ全部いらない人もいる
反対に、
記述の解法
→ 分かる
初見問題
→ ある程度書ける
択一
→ 安定
前年だけ本試験で記述を失敗した
という人なら、
新年度模試だけ
でもよい可能性があります。
また、
答案の作り方は分かる
初見問題だけ足りない
なら、
答練+模試
まででよいでしょう。
大事なのは、
「記述が弱いから記述講座・答練・模試を全部買う」としないこと
です。
記述の状態から追加するものを整理する
| 前年の状態 | 追加候補 |
|---|---|
| 論点自体が分からない | 前年の行政法・民法復習+記述対策 |
| 知識はあるが答案にできない | 記述講座 |
| 過去問は書けるが初見に弱い | 答練 |
| 本試験で時間不足 | 答練+模試 |
| 記述演習をほぼしていない | 記述講座+答練 |
| 記述は一定点取れている | 答練・模試を優先 |
| 択一・記述とも安定 | 模試中心も候補 |
これは予備校が公式に示す成績区分ではありません。
前年答案から必要な追加教材を絞るための目安
です。
本科を買わずに組むならこうなる
記述だけ弱い人なら、例えば、
前年基本テキスト
→ 継続
前年択一過去問
→ 継続
記述の書き方不足
→ 記述講座
初見不足
→ 答練
時間配分確認
→ 模試
という構成です。
これなら、
できている択一まで含む本科を一から買い直さず、記述の不足段階だけ追加
できます。
記述だけ弱い人はこの順番で決める
- 前年の記述得点を見る
- 3問のどこで取れなかったか確認する
- 知識不足か答案作成不足か分ける
- 知識不足なら行政法・民法の前年教材へ戻る
- 答案にできないなら記述講座を追加する
- 過去問は書けるなら答練を追加する
- 時間・本試験対応が弱ければ模試を追加する
- 最後に全体180点を安定して超えられるか確認する
この順番なら、
「記述が弱いから本科」
ではなく、
記述講座だけ
答練まで
模試まで
と必要なところまで絞れます。
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記述だけ弱いなら「どの段階で書けないか」から追加する
行政書士試験で記述だけ弱いなら、
不合格
↓
本科をもう一度
と考える必要はありません。
論点自体が分からない
→ 行政法・民法の復習
知識はあるが答案にできない
→ 記述講座
過去問は書けるが初見に弱い
→ 答練
時間内に書けない
→ 模試
と分けます。
LECには記述60問。
アガルートには記述80問。
TACには記述対策講義や答練の単科があります。
記述講座・答練・模試を全部追加することが目的ではありません。
前年の答案を見て、
どの段階で記述の点を失っているか
を確認し、その部分だけ補ってください。
出典
この記事は、2026年8月時点の試験情報・各講座公式情報をもとに作成しています。
行政書士試験研究センター「令和8年度行政書士試験のご案内」、行政書士試験研究センター「令和7年度行政書士試験合否判定基準」、LEC「2026年合格目標 記述60問解きまくり講座」、LEC「2026年合格目標 行政書士 模試・答練パック」、TAC「2026年合格目標 行政書士 単科生」、アガルート「総まくり記述80問攻略講座」、アガルート「2026年合格目標 直前対策パック」、アガルート「行政書士試験対策講座」
