公認会計士の短答で特定科目だけ弱い|科目別講義+答練で補強するならどう組む?

公認会計士の短答式試験で、

「財務会計論だけ低い」

「監査論だけ毎回点が取れない」

「他の3科目は取れているのに、1科目だけで総得点を下げている」

という人がいます。

再受験では、

「弱い1科目だけ講義を買い直せばいい?」

「その科目の講義+全科目答練で足りる?」

「1科目だけでも本科をもう一度受けた方がいい?」

と迷いやすくなります。

結論からいうと、

短答4科目のうち特定科目だけが明確な弱点なら、全科目本科を丸ごと買い直す必要性は下がります。

例えば、

前年基本教材
→ 継続

弱点科目
→ 新年度の科目別講義

全科目
→ 新年度答練

直前
→ 短答模試

という組み方ができます。

ただし、

「監査論が一番低かった」

ことと、

「監査論だけ直せば短答に合格できる」

ことは別です。

他の3科目も合格水準ぎりぎりなのか。

本当に1科目だけ大きく落としているのか。

過去問では取れるのに本試験だけ低いのか。

ここまで見てから、科目別講義を追加します。

短答は総得点だけでなく科目別の弱さも見る

公認会計士の短答式試験は、

  • 財務会計論
  • 管理会計論
  • 監査論
  • 企業法

の4科目です。

合格基準は、

総点数の70%を基準として、公認会計士・監査審査会が相当と認める得点比率

です。

さらに科目別についても、

1科目の得点比率が一定水準を下回った場合、不合格となることがあります。

そのため、

「財務会計論で稼げるから、監査論は低くてもいい」

と単純には考えられません。

再受験では、

短答総得点
+
4科目それぞれの得点

を並べます。

公式資料

公認会計士・監査審査会|公認会計士試験に関するQ&A

まず「特定科目だけ弱い」のか確認する

例えば、

財務会計論
→ 安定

管理会計論
→ 安定

企業法
→ 安定

監査論
→ 明確に低い

なら、

監査論が弱点です。

この場合は、

監査論だけ講義を追加+全科目答練

という組み方を検討できます。

一方、

財務会計論
→ やや低い

管理会計論
→ やや低い

監査論
→ かなり低い

企業法
→ やや低い

なら、

監査論が一番低いだけで、

実際には4科目全体が不安定です。

この場合は、

1科目だけの単科追加より、経験者向けの全体講義を使う方がよい可能性があります。

最低点の科目ではなく、他の3科目を残せるか

を見ることが重要です。

基本知識から弱いならその科目だけ講義を追加する

例えば監査論で、

基本用語があいまい。

監査基準の考え方を説明できない。

過去問でも同じ論点を繰り返し間違える。

という状態です。

この場合は、

問題数を増やすだけではなく、

監査論のインプットから補い直す

必要があります。

TACの2027年向け「短答対策講義」は、一通り学習済みの受験経験者を対象に、

短答インプット講義
+
短答アウトプット講義

で構成されています。

さらに、

  • 財務会計論・計算
  • 財務会計論・理論
  • 管理会計論
  • 監査論
  • 企業法

を科目別に申し込めます。

そのため、

前年教材
→ 全体のベースとして残す

監査論だけ
→ TAC短答対策講義

全科目
→ 答練・模試

という部分補強ができます。

公式資料

TAC|2027年合格目標 短答対策講義

財務会計論は「計算」と「理論」まで分けて見る

財務会計論が弱い場合は、

さらに、

計算
理論

を分けます。

例えば、

計算問題
→ 安定

理論問題
→ 低い

なら、

財務会計論全体を最初からやり直す必要はないかもしれません。

TACの2027年短答対策講義でも、

財務会計論は、

計算
理論

を分けて受講できる構成です。

逆に、

計算も理論も弱い

なら、財務会計論全体を補強します。

2年目は、

科目だけでなく、その科目の中のどこで失点したか

まで下げると、追加講座をさらに小さくできます。

公式資料

TAC|2027年合格目標 短答対策講義

管理会計論だけ弱いなら「知識」と「時間不足」を分ける

管理会計論で点が取れない理由も、

必ずしも講義不足とは限りません。

例えば、

原価計算の基本が分からない。

管理会計の理論知識が不足している。

なら、講義補強です。

一方、

解き方は分かる。

時間をかければ正解できる。

しかし本試験では時間が足りない。

なら、

計算演習・答練を増やす方が直接的

です。

管理会計論の場合は特に、

知識不足
と
処理速度不足

を分けます。

処理速度の問題なのに講義をもう一周しても、本試験の得点があまり変わらない可能性があります。

監査論だけ弱いなら知識の「似た肢」を切れるかを見る

監査論では、

テキストを読めば分かる。

用語も知っている。

しかし択一になると、

似た表現の肢を切れない

ということがあります。

この場合は、

インプット講義を長時間追加するより、

短答形式のアウトプット

を増やした方がよい可能性があります。

TACの短答対策講義も、

重要論点を確認するインプットと、

過去の短答問題を利用したアウトプットを組み合わせています。

つまり、

監査論だけ弱い場合でも、

講義だけ
ではなく
講義+問題演習

までセットで考えます。

公式資料

TAC|2027年合格目標 短答対策講義

企業法だけ弱いなら条文知識と問題処理を分ける

企業法だけ低い場合です。

会社法などの基本知識そのものが抜けているなら、

科目別講義で再整理します。

一方、

テキスト・過去問では取れるが、

本試験になると細かな肢で迷う

なら、

答練を増やす方が合いやすくなります。

TACでは2027年向け短答対策講義として企業法も科目別に用意されています。

一方、CPA会計学院の2027年向け案内では、

各科目短答対策講義について企業法を除く

と明記されています。

CPAを使う場合は、

短答対策講義
圧縮講義
答練

のうち、企業法でどの商品を使えるかを申込時に確認してください。

公式資料

CPA会計学院|2027年目標 短答向け各講義・答練・模試の販売開始について

TAC|2027年合格目標 短答対策講義

CPAでも弱点科目だけ講義を追加できる

CPA会計学院では2027年目標について、

  • 各科目短答対策講義
  • 各科目圧縮講義
  • 短答レギュラー答練・短答応用答練
  • 短答式模擬試験

を個別商品として案内しています。

そのため、

前年CPA本科
→ 基本教材を継続

財務会計論だけ弱い
→ 財務の短答講義・圧縮講義

全科目
→ 新年度答練

直前
→ 模試

という構成が可能です。

また、

前年はTAC・大原・独学

だったとしても、

弱点科目だけCPAの講義を追加するという考え方もできます。

ただし、教材体系が変わるため、

新しい学校の教材を全部メイン教材にせず、弱点科目だけ使う

方が管理しやすくなります。

公式資料

CPA会計学院|2027年目標 短答向け各講義・答練・模試の販売開始について

圧縮講義が向くのは「一度学んだが整理し直したい人」

短答再受験者の場合、

基本講義をもう一度すべて聞きたい

とは限りません。

一度学習済みで、

知識が抜けた。

重要論点だけ短時間で整理したい。

という人なら、

圧縮型の講義

が候補になります。

CPA会計学院は2027年目標で、各科目の圧縮講義を個別販売しています。

したがって、

基本から理解できていない
→ 短答対策講義などを厚めに

一度理解したが忘れている
→ 圧縮講義

過去問は取れる
→ 答練

と、同じ弱点科目でも状態で変えられます。

公式資料

CPA会計学院|2027年目標 短答向け各講義・答練・模試の販売開始について

科目別講義を追加しても答練は全科目で受ける

例えば監査論だけ弱いから、

監査論講義だけ追加した

とします。

ここで、

監査論だけ問題演習

にしてしまうと、前年取れていた、

財務
管理
企業法

が落ちる可能性があります。

そのため、

講義
→ 弱点科目だけ

答練
→ 全科目

と分ける方法があります。

CPA会計学院の2027年向けには、

短答レギュラー答練+短答応用答練

のセットが用意されています。

弱点科目は講義で上げる。

得意科目は答練で維持する。

という使い方です。

公式資料

CPA会計学院|2027年目標 短答向け各講義・答練・模試の販売開始について

答練で弱点科目が改善しなければ講義へ戻る

2年目は、

講義を全部終えてから答練

とする必要はありません。

例えば、

新年度答練を解く
↓
監査論だけ低い
↓
監査論講義へ戻る
↓
次の答練で確認

という順番でも構いません。

すでに一度学習しているからです。

特に、

「講義が必要なのか、問題演習が必要なのか分からない」

場合は、

先に答練を解いて診断する

方法があります。

答練で、

知らない論点ばかり
→ 講義

知っているのに間違える
→ 演習・復習

時間不足
→ 処理速度

と原因を分けます。

過去問は取れる科目なら講義を追加しすぎない

例えば企業法で、

過去問
→ かなり取れる

答練
→ 低い

という人です。

この状態なら、

基本講義をもう一度一から聞く

より、

初見問題への対応を増やす

方が合う可能性があります。

前年の本試験問題や過去問は、

何度も解くうちに正解を覚えます。

再受験では、

「過去問正答率が高い」

だけで科目が完成したと判断せず、

新年度答練で確認します。

大原は複数科目に穴があるなら全体をまとめる選択肢もある

資格の大原の2027年受験経験者向けでは、

上級フルパック合格コース

が、

全科目を経験者専用講義でコンパクトに総復習したい人向けとして案内されています。

また、

基礎まで戻りたい人向けには、

上級ベーシック合格コース

があります。

そのため、

監査論だけ弱い
→ 科目別補強

監査論・企業法・管理会計にも穴
→ 全体を経験者向け講義で整理

4科目とも基礎不足
→ 基礎まで戻る

というように分けられます。

単科を何本も追加するようになったら、総合コースへまとめた方がよくないか

を一度確認します。

公式資料

資格の大原|2027年合格目標 上級コース 短答受験者向け

2科目以上講義を追加するなら本科との重複を確認する

例えば、

財務会計論
→ 講義追加

管理会計論
→ 講義追加

監査論
→ 講義追加

企業法
→ 前年教材

となってきた場合です。

ここまで追加すると、

実質的に短答の大部分を買い直しています。

この場合は、

科目別講義3本
+
答練
+
模試

と、

経験者向け総合コース

のどちらが使いやすいか比較します。

2年目で重要なのは、

単科にこだわることではなく、不要な部分を買わないこと

です。

必要科目が増えたなら、総合コースの方が合理的な場合があります。

模試では弱点科目が本当に改善したかを見る

例えば監査論だけを補強した場合です。

模試で見るのは、

総得点だけではありません。

前年、

監査論
→ 弱点

今年の模試
→ 安定

になっているか確認します。

さらに、

監査を補強するために時間を使った結果、

財務
管理
企業法

が落ちていないかも見ます。

弱点を直して、別の科目を弱点にしない

ことが重要です。

CPA会計学院でも2027年向けに短答式模擬試験を個別商品として案内しています。

公式資料

CPA会計学院|2027年目標 短答向け各講義・答練・模試の販売開始について

2027年は英語出題がある科目にも注意する

令和9年、2027年の短答式試験では、

  • 財務会計論
  • 管理会計論
  • 監査論

の3科目で、

一部英語による出題

が行われます。

企業法は対象に含まれていません。

前年教材を残す場合、

例えば、

監査論だけ弱い
→ 監査論を補強

だけではなく、

前年は得意だった財務・管理についても、

2027年の英語出題部分には対応する

必要があります。

公認会計士・監査審査会は、英語問題のサンプルや出題範囲も公表しています。

本科を買い直さない場合ほど、

年度変更部分だけは見落とさないようにします。

公式資料

公認会計士・監査審査会|公認会計士試験における英語による出題について

公認会計士・監査審査会|令和9年短答式試験における英語による出題の配点割合・出題範囲

科目別講義+答練が向きやすい人

次の項目が多い人です。

  • 短答4科目を一通り学習済み
  • 3科目はある程度安定している
  • 1科目だけ明確に低い
  • 弱点科目は過去問でも不安定
  • 前年の基本教材はまだ使える
  • 得意科目は新しい講義を必要としていない

この場合は、

弱点科目の講義+全科目答練+模試

という構成を検討しやすくなります。

講義を追加せず答練だけでもよい人

次の項目が多い人です。

  • 弱点科目も過去問では安定
  • 基本論点を説明できる
  • 初見問題になると得点が落ちる
  • 時間不足で落としている
  • 前年講義を十分理解している

この場合は、

講義を買い直さず、

新年度答練+模試

から始める方法があります。

答練で改善しない場合だけ、科目別講義へ戻ります。

科目別講義では足りない人

反対に、

  • 2~3科目で大きく失点
  • 全科目に基本知識の穴
  • 講義を完走していない
  • 過去問も十分解けない
  • 学習計画自体が崩れていた

なら、

1科目ずつ単科を増やすより、

経験者向け総合コースまたは基礎再構築

の方が合いやすくなります。

単科で安く済ませることが目的ではありません。

前年にできている3科目を残せる人だから、1科目だけ追加する

という考え方です。

特定科目だけ弱い人はこの順番で組む

  1. 短答4科目の得点を並べる
  2. 本当に1科目だけ弱いか確認する
  3. 弱点科目の過去問を解き直す
  4. 基本知識から弱ければ科目別講義を追加する
  5. 過去問は取れるなら答練を優先する
  6. 得意3科目も全科目答練で維持する
  7. 模試で弱点科目が改善したか確認する
  8. 2027年は財務・管理・監査の英語出題にも対応する

この順番なら、

「監査論が低かったから本科を全部」

ではなく、

講義だけ
答練だけ
講義+答練
模試まで

と必要な範囲まで絞れます。

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1科目だけ弱いなら「その科目は上げる・他3科目は維持」で組む

公認会計士短答式で特定科目だけ弱いなら、

まず全科目本科を買い直す必要はありません。

基本知識から弱い
→ その科目の短答講義

一度学習したが抜けている
→ 圧縮講義などで再整理

過去問は取れる
→ 答練

本試験対応
→ 模試

と分けます。

一方、

得意な3科目は、

新しい講義を増やすのではなく、答練で維持

します。

CPA会計学院では2027年向けに科目別短答講義・圧縮講義・短答答練・模試を切り分けています。

TACも2027年向け短答対策講義を財務計算・財務理論・管理会計・監査・企業法に分けて申し込めます。

複数科目に弱点が広がってきたら、大原のような経験者向け総合コースへまとめることも検討します。

2年目は、

弱い1科目を新しくする。取れている3科目は残す。

この考え方から講座を組んでください。

出典

この記事は、2026年8月時点の試験制度・各予備校公式情報をもとに作成しています。

公認会計士・監査審査会「公認会計士試験に関するQ&A」、公認会計士・監査審査会「公認会計士試験における英語による出題について」、公認会計士・監査審査会「令和9年短答式試験における英語による出題の配点割合・出題範囲」、CPA会計学院「2027年目標 短答向け各講義・答練・模試の販売開始について」、TAC「2027年合格目標 短答対策講義」、資格の大原「2027年合格目標 上級コース 短答受験者向け」