公認会計士の短答式に合格したあと、
「短答講義はもういらない?」
「論文講義・答練・模試だけに切り替えていい?」
「短答合格後に、別の予備校へ論文だけ乗り換えてもいい?」
と迷うことがあります。
結論からいうと、
短答式に合格し、短答科目の基礎が十分できているなら、次は論文式対策へ学習の中心を切り替えます。
短答合格後に、
もう一度短答本科を買う
必要性は下がります。
代わりに、
- 論文用インプット講義
- 論文答練
- 論文模試
- 租税法
- 選択科目
など、
論文式で新しく必要になる部分
を追加します。
ただし、
短答合格
=
論文対策は答練だけでよい
とは限りません。
短答合格までに、
租税法・選択科目まで勉強していたか。
論文答案を書いたことがあるか。
短答科目についても論文レベルの理解があるか。
によって、
論文講義から必要な人
答練中心でよい人
を分けます。
短答合格後は論文式を受験できる
公認会計士試験は、
短答式
↓
論文式
の2段階です。
同年の短答式試験に合格した人は、論文式試験を受験できます。
また、短答合格者は一定期間、申請により短答式試験の全部免除を受けられます。
2026年第Ⅱ回短答式の合格通知についても、公認会計士・監査審査会は、
2027年試験・2028年試験で短答式全科目免除を受ける際に必要
と案内しています。
つまり、
短答合格後に論文式で不合格になっても、
翌年すぐ短答からやり直すわけではありません。
短答免除期間を使い、
論文式対策へ集中
できます。
公式資料
公認会計士・監査審査会|試験実施スケジュール・受験者へのお知らせ
公認会計士・監査審査会|令和8年第Ⅱ回短答式試験合格通知書について
まず短答合格後に「まだ習っていない論文科目」があるか確認する
短答式は、
- 財務会計論
- 管理会計論
- 監査論
- 企業法
です。
論文式では、
- 会計学
- 監査論
- 企業法
- 租税法
- 選択科目
を受験します。
短答科目と重なる部分はありますが、
租税法と選択科目は短答式にはありません。
そのため、
短答対策だけで合格した人は、
短答合格後に、
租税法
選択科目
を新しく学ぶ必要があります。
さらに、
財務・管理・監査・企業法についても、
短答のマーク式対策から、
論文式で答案を書くための学習
へ変わります。
租税法・選択科目が未学習なら論文講義から必要
例えば、
短答4科目だけを集中して勉強して合格。
租税法
→ 未学習
経営学など選択科目
→ 未学習
という人です。
この場合、
いきなり論文答練だけ受けても、
知識そのものが足りません。
まず、
論文用のインプット講義
が必要です。
TACの2027年向けには、短答免除者向けとして、
論文専攻上級本科生
が用意されています。
短答免除のアドバンテージを活かし、
論文式に特化して学習するコースです。
このように、
短答合格後は、
短答+論文本科
ではなく、
論文専用本科
へ切り替える選択肢があります。
公式資料
論文講義をすでに受けているなら答練中心へ小さくできる
一方、
短答合格前から、
- 租税法
- 選択科目
- 論文理論
- 論文答案作成
まで進めていた人もいます。
この場合は、
論文講義をもう一度全部受ける必要性が下がります。
TACの2027年向けには、
上級論文答練本科生
があります。
これは、
短答免除者向けに、
アウトプットへ特化
したコースです。
講義を増やすより、
答練を使って、
- 答案作成
- 時間配分
- 論点の使い方
- 弱点発見
を繰り返したい人向けです。
つまり、
論文知識不足
→ 論文専攻本科
論文知識はある
→ 論文答練中心
と分けられます。
公式資料
大原にも短答免除者向けの論文専用コースがある
資格の大原の2027年向けには、
上級論文総合合格コース
があります。
対象は短答免除者です。
大原公式では、
すべての科目の論文対策専用講義と演習をセット
にしたコースとしています。
財務会計論・管理会計論の計算対策と、
理論科目の論文対策を中心に、
論文式へ特化して学習します。
つまり、
短答合格後に、
短答部分を含む本科へ戻る
のではなく、
短答を外した論文専用コースへ移る
商品構成が実際にあります。
公式資料
短答合格直後は「同年論文まで何か月あるか」も重要
例えば、
2027年第Ⅱ回短答式
→ 5月23日
合格発表
→ 6月18日
論文式
→ 8月20日~22日
という予定です。
短答合格発表から論文式まで、
約2か月です。
5月短答に合格してから、
租税法
選択科目
論文答案
をゼロから始めるのはかなり短期間です。
そのため、
5月短答から同年8月論文を狙う人ほど、短答合格前から論文対策を進めておく
意味があります。
短答合格後の記事で、
「論文だけ買えばいい」
としても、
何を買うかは、
短答合格前に論文をどこまでやっていたか
で大きく変わります。
公式資料
12月短答合格なら論文対策へ移る時間を取りやすい
第Ⅰ回短答式で合格した場合は、
翌年8月の論文式まで、
5月短答合格より長い学習期間を確保できます。
この場合は、
短答合格後、
論文インプット
↓
論文答練
↓
模試
と段階的に進めやすくなります。
TACでも受験経験者向けコースについて、
12月短答に合格することで論文式への学習時間をより多く確保できる
と案内しています。
短答合格後に何を買うかは、
12月合格か
5月合格か
でも変わります。
公式資料
論文答案を書いたことがないなら答練だけにしない
短答式では、
正しい選択肢を選ぶ力
が中心です。
論文式では、
知識を使って、
採点される答案を作る
必要があります。
例えば、
監査論の知識はある。
企業法も短答では取れた。
しかし、
「論文答案をどう構成するか分からない」
なら、
答練だけを大量に受ける前に、
論文答案の作り方を扱う講義を入れた方がよいでしょう。
短答で得点できた科目でも、
短答知識=論文答案作成力
ではありません。
論文答練は「知識確認」より答案作成の訓練に使う
論文講義が一通り終わったら、
答練の役割が大きくなります。
答練では、
知っている論点か
だけではなく、
- 問題文から論点を拾えるか
- 答案構成を作れるか
- 時間内に書けるか
- 必要なキーワードを書けるか
- 計算と理論を配分できるか
を確認します。
TACの上級論文答練本科生も、
アウトプットに特化することで自習時間を確保し、苦手論点を効率的に克服する
構成です。
つまり、
論文講義
→ 知識を作る
論文答練
→ 知識を答案へ変える
と役割を分けます。
公式資料
模試は本試験3日間を想定した最終確認に使う
論文式試験は年1回です。
2027年は、
8月20日~22日
の3日間で実施予定です。
論文では、
一問単位の出来だけでなく、
複数科目を連続して受験する体力・時間配分も重要になります。
そのため、
論文講義
答練
まで進んだら、
模試で本試験全体を確認する
段階へ移ります。
特に、
答練なら取れる。
しかし複数科目を続けると崩れる。
という人は、
新しい講義を追加するより模試の優先度が高くなります。
短答科目の講義を完全に捨てるわけではない
短答に合格したからといって、
財務
管理
監査
企業法
の短答教材をすべて処分する必要はありません。
論文勉強で、
基本論点を忘れた。
条文知識があいまい。
計算の基礎に戻りたい。
というときには、前年教材へ戻れます。
ただし、
新しい短答本科を買う必要があるか
は別です。
前年短答テキスト
→ 基礎確認用に残す
新年度学習
→ 論文へ集中
とします。
租税法だけ遅れているなら科目別に追加する
例えば、
会計学
監査論
企業法
選択科目
はある程度学習済み。
しかし、
租税法だけほぼ未学習。
という人です。
この場合、
論文本科全体を買う前に、
租税法だけ追加できないか
を確認します。
TACの2027年向けコース一覧では、
本科に含まれるカリキュラムについて、
科目別・カリキュラム別の単科申込み
ができると案内しています。
弱点が1科目だけなら、
短答合格後も、
論文全体を買い直さず特定科目だけ追加
できる余地があります。
公式資料
選択科目だけ未着手でも同じ
論文式では、
経営学
経済学
民法
統計学
から1科目を選びます。
短答学習に集中した結果、
選択科目だけ未着手
というケースもあります。
この場合も、
すでに学習済みの、
会計学
監査論
企業法
まで講義を買い直す必要はありません。
不足している選択科目講義を追加し、
その他は答練へ移す
方法があります。
論文対策も全科目一括で買う必要があるとは限りません。
論文講義+答練が必要な人
次の項目が多い人です。
- 短答対策中心で合格した
- 租税法が未学習
- 選択科目が未学習
- 論文答案を書いたことがない
- 短答科目も論文レベルの理解に不安がある
- 論文式を初めて受験する
この場合は、
論文専用本科・論文講義+答練
を検討しやすくなります。
答練+模試中心へ切り替えやすい人
次の項目が多い人です。
- 短答合格前から論文講義も進めていた
- 租税法・選択科目も履修済み
- 論文答案の書き方を理解している
- 論文答練経験がある
- 基本知識より答案精度・速度が課題
この場合は、
論文答練本科+模試
まで小さくできる可能性があります。
TACの上級論文答練本科生のような、
アウトプット中心コースが合いやすい状態です。
論文本科そのものが大きすぎる人もいる
例えば、
前年すでに論文式まで受験。
短答免除あり。
論文式で、
租税法だけ弱かった。
という人です。
この状態なら、
論文専攻本科を全部買う
より、
租税法単科
+
答練
+
模試
でよい可能性があります。
短答合格後の記事でも、
初めて論文へ進む人と、論文再受験者を分ける
必要があります。
短答合格後の構成を整理すると
| 短答合格時の状態 | 追加候補 |
|---|---|
| 論文科目ほぼ未学習 | 論文専用本科 |
| 租税法・選択科目未学習 | 論文講義+答練 |
| 論文講義は履修済み | 答練+模試 |
| 論文答案経験あり | 答練中心 |
| 特定論文科目だけ弱い | 科目別単科+答練 |
| 論文再受験・基礎安定 | 論文答練+模試 |
| 5月短答合格 | すぐ論文対策へ移行 |
| 12月短答合格 | 講義→答練→模試を段階的に進めやすい |
つまり、
短答合格後だから論文本科
とも、
短答に受かったから答練だけ
とも限りません。
短答合格時点での論文学習進捗を見ます。
短答合格後はこの順番で買うものを決める
- 短答免除期間を確認する
- 今年の論文式を受験するか決める
- 租税法を履修済みか確認する
- 選択科目を履修済みか確認する
- 短答科目の論文講義を受けたか確認する
- 論文答案を書いた経験があるか確認する
- 未学習が多ければ論文講義を追加する
- 学習済みなら答練・模試中心へ切り替える
この順番なら、
短答合格後に何となく論文本科を買う
のではなく、
論文講義
答練
模試
のどこから始めるかを決められます。
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短答合格後は「短答本科」から「論文に必要なものだけ」へ切り替える
公認会計士の短答式に合格したら、
短答本科をもう一度買うことより、
論文式で足りないものを確認する
段階へ移ります。
租税法・選択科目が未学習
→ 論文講義
論文答案を書いたことがない
→ 論文講義+答練
論文講義は履修済み
→ 答練
本試験対応を確認したい
→ 模試
特定科目だけ弱い
→ 科目別講座+答練
と分けます。
TACには短答免除者向けの「論文専攻上級本科生」と、アウトプット特化の「上級論文答練本科生」があります。
大原にも短答免除者向けの「上級論文総合合格コース」があります。
つまり、
短答に合格したら、短答+論文本科を続けるのではなく、論文専用へ縮める
ことができます。
何を買うかは、
短答に受かったかではなく、短答合格時点で論文対策がどこまで進んでいるか
から決めてください。
出典
この記事は、2026年8月時点の試験制度・各予備校公式情報をもとに作成しています。
公認会計士・監査審査会「試験実施スケジュール及び受験者へのお知らせ」、公認会計士・監査審査会「令和8年第Ⅱ回短答式試験合格通知書について」、TAC「公認会計士 コース一覧」、TAC「2027年合格目標 論文専攻上級本科生」、TAC「2027年合格目標 上級論文答練本科生」、資格の大原「公認会計士 上級合格・試験直前対策コース一覧」
